雪炉side
深い眠りから目覚め、微かに意識を取り戻すと
俺は仰向けに寝転がされているようだ。
視界の端に、奇妙な円錐状の建造物と、石扉に閉ざされた洞窟の入口が見える。
動かない体で周囲を見渡していると、
ふと貴方の視線を遮る者達が視界に入る。
それらは、目の下に大きくクマを作った不健康な人間と、
頭に山羊の角を持った亜人達だった。
俺は恐怖した。精神がすり減ったような気がする。
──とその瞬間、貴方を囲むようにして覗き込むその異形達は、
黄ばんだ乳白色の飲み物を貴方の口に流し込む。
仰向けに寝ていた俺は、不覚にもこの得体のしれない液体を飲んでしまった。
直後、身体が焼けるように熱くなる。
痛い、痛い、痛いっ。
体中の筋肉が脈打ち、病気の症状が軽く思えるほどの激痛に見舞われ、
既に虫の息だった俺は、意識が遠のいていった。













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。