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第10話

👑「フローリシュ・アンド・ブロッツ書店」
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2026/06/04 13:53 更新

お店を出ると、ネリーが待っていた。

ネリー
あと、『フローリシュ・アンド・ブロッツ書店』に行かなくてはなりません


ネリーはリストを確認しながら言った。

ネリー
杖と教材を買い忘れていました
アナスタシア
アナスタシア
分かったわ


アナスタシアは静かに頷いた。

アナスタシア
アナスタシア
でも、あまり人が多くないといいんだけど……
ネリー
心配いりません


ネリーは小声で言った。

ネリー
私も同行しますから


書店では教科書選びに時間を費やした。


ネリーが的確に指示を出し、

アナスタシアが丁寧に本を選び出していく。


二人はできるだけ目立たないように行動していた。


ネリー
これで全てですね


ネリーは最後の本を袋に入れた。

ネリー
最後は杖です


しかし、帰り際にアナスタシアはふと思い立って、

本棚の隅に置かれた古い革表紙の本に目を留めた。


タイトルもなく、ただ「記録」と書かれていた。

アナスタシア
アナスタシア
あれは何?


アナスタシアが指さすと、ネリーもそれを見つめた。

ネリー
お待ちください


ネリーが慎重に本を取り上げ、ページをめくった。

ネリー
これは…『魔法生物百科事典』の初版です
アナスタシア
アナスタシア
見てもいい?


アナスタシアは興味深そうに尋ねた。



ネリーは迷ったような表情をしたが、結局頷いた。

ネリー
少しだけなら


その本を開くと、アナスタシアは息を呑んだ。


そこには彼女が知る生き物たちが描かれていた。


ユニコーン、フェニックス、ドラゴン、

そして他にもたくさんの魔法生物たち……

アナスタシア
アナスタシア
すごい…


アナスタシアは思わず呟いた。

アナスタシア
アナスタシア
こんなに詳しく…


ネリーは彼女の肩越しに本を見つめながら
静かに言った。



ネリーは彼女の肩越しに
本を見つめながら静かに言った。

ネリー
これは貴女様の
お祖父様が執筆されたものです
アナスタシア
アナスタシア
おじい様が?


アナスタシアは驚きで声を震わせた。

アナスタシア
アナスタシア
でも、こんな本があったなんて
知らなかった
ネリー
アウレリアの秘宝の一つでしたから


ネリーは懐かしそうな眼差しを向けた。

ネリー
貴女様のご両親も
よく読んでおられましたよ


アナスタシアはもう一度本に目を落とし、

ページを繰り始めた。


どのページにも懐かしい思い出が詰まっていた。


彼女はそっとページを閉じ、ネリーに差し出した。

アナスタシア
アナスタシア
大切にするために持って帰りたい


アナスタシアは静かに言った。

アナスタシア
アナスタシア
みんなのことも、忘れたくないから……
ネリー
わかりました


ネリーは優しく微笑んだ。

ネリー
では、一緒に持ち帰りましょう

ネリー
最後は杖を選びましょう。今の杖ですと正体がバレてしまう可能性があるので
アナスタシア
アナスタシア
ええ、
ネリー
この本は私が持っていきます。
また後でお部屋で読みましょう
アナスタシア
アナスタシア
ありがとう

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