第7話

007¦ かまぼこ隊2
118
2025/08/05 06:49 更新
涼しい風がふすまの隙間からそっと入り込む
薬草の香りと、どこか甘い匂いが漂う部屋

私は布団の上でゆっくり呼吸を整えながら、ぼんやりと天井を見つめていた


その時…
おーい!ここだよな!?あいつの部屋!!
待て伊之助!!せめてノックしてからーー
うわぁぁぁぁ!!!心の準備してたのにぃぃぃ!!
ドカッッ!!!

勢いよく障子が開く
その瞬間、空気ががらりと賑やかになる
竈門 炭治郎
ごめんごめん!いきなり入っちゃって、びっくりしたよね……!
我妻 善逸
し、しんじられない……もうちょっとこう……
静かに、お見舞いってもっと神聖な感じだと思ってたのに……!
嘴平 伊之助
おれが一番乗りだーーっ!!!おい!元気か!?おれの顔見て元気になれ!!!
あなた
…ふふっ、うるさい……でも、なんか……安心した
ふすまの前でばたばたしていた3人が、あなたの笑顔を見て、ピタッと動きを止める
竈門 炭治郎
…よかった
顔色も前よりずっと良くなってる
我妻 善逸
しっかし……び、美しすぎる……寝てても可愛いとか、どんだけ反則なんだ……はわわ…
嘴平 伊之助
おれだったら回復したその日から柱稽古できるな!よし!今すぐ庭で組手やるか!!
我妻 善逸
お前は静かにしてろってんだろ!!!
炭治郎が慌てて2人の間に入る
竈門 炭治郎
えっとね、これ持ってきたんだ、冷たいスイカ。
蝶屋敷の井戸で冷やしてきたんだよ
あなた
あ、ありがとう
受け取ったスイカの一切れ。ひんやりしていて、甘くて、何より――
あなた
…これ、ちょっと食べてある……?
嘴平 伊之助
うむ!毒見済み!!安全確認ばっちりだ!!
我妻 善逸
誰が毒入りスイカ持ってくるかバカァァァ!!
竈門 炭治郎
伊之助が食べたがって止められなかっただけなんだ、ごめん…
スイカをもぐもぐ食べながら、3人はそれぞれ布団の周りに落ち着く
我妻 善逸
でも、ほんと無事でよかったよ
血鬼術にやられたって聞いた時、まじでどうしようかと…
竈門 炭治郎
そうだね
しのぶさんも『術の後遺症が残ってるかも』って心配してた
嘴平 伊之助
鬼の最後の足掻きってやつだろ?よくあるらしいぜ
……でも、全部終わったから、もう平気だ!
あなたが黙ってうなずくと、炭治郎が優しい目で見つめる
竈門 炭治郎
あとは、ゆっくり休んで
焦らなくていいから。元気になったら、また一緒に頑張ろう
我妻 善逸
いや、俺は焦らないでほしい!!ずっと休んでてくれていいからね!!元気になるまで!いやもう永遠に!
嘴平 伊之助
その間、善逸だけ無限訓練させようぜ!!
我妻 善逸
やめろおおおおおおお!!!
大騒ぎになった部屋の中、あなたは小さく笑う
鬼との戦いで恐怖も痛みも残っていた
けれど今、この子たちの声があるだけで、何かが少しずつ癒えていく気がした
竈門 炭治郎
ねえ。またあとで来てもいいかな
今日はあまり長居しない方がいいって言われたけど…
あなた
うん
来てくれるの、楽しみにしてる
我妻 善逸
くっ……天使が……天使がこっちを見て微笑んでる……オレは今日も生きててよかった……!
嘴平 伊之助
明日はもっと元気にさせてやるからな!!野山駆け回れるくらいにな!!!
我妻 善逸
それ病人に言う言葉じゃねぇぇぇ!!!
帰り際までずっと騒がしい3人

でもその騒がしさが、今日は心地よくて、目を閉じると自然と笑みが浮かんでいた

プリ小説オーディオドラマ