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第6話

6.幸せなクリスマス?(最終話)
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2025/01/08 11:35 更新
小豆沢こはね
小豆沢こはね
(す、き.....?)
彼の口から出た言葉を理解するのに時間がかかる。

だって、そんなこと、ありえないって、夢かもしれないって、思わずにはいられないから。
青柳冬弥
青柳冬弥
....っ!
青柳冬弥
青柳冬弥
(しまった.....!)
彼女の笑顔に目を奪われて...思わず、言葉が漏れてしまった。

そして真っ先に生まれたのは...後悔の感情。


俺の一方的な気持ちは、きっと今後のチームとしての活動への邪魔になってしまう。

それに...小豆沢にもきっと迷惑をかけてしまうだろうから。
青柳冬弥
青柳冬弥
すまない、これは、違うんだ...
小豆沢を困らせるつもりはないから...その、今のは...忘れてくれ
「長居して悪かった。風邪をひかないようにな。」

そう言い残して青柳くんは足早にその場から立ち去ろうとした。


...けれど、私はそれを黙って見ていられるはずがなかった。
小豆沢こはね
小豆沢こはね
待って、青柳くん!
彼の後ろを追いかけて、その少し冷たい左手を、両手でぎゅっと掴んだ。
自分でもびっくりするぐらい、その両手には力がこもる。
青柳冬弥
青柳冬弥
あずさ、...っ!?
呼び止めておいて、なにを言えば良いのかなんて考えていなかった。

でも、ただ一つ、自分の中でやっとはっきり分かったのは青柳くんへの気持ち。


彼に伝えたい言葉が、自然と口から飛び出していく。
小豆沢こはね
小豆沢こはね
あのね...!私、とっても嬉しかったの
今日、青柳くんと一緒にイルミネーションを観に行けたこと。
2人で色んなお話をして、私にたくさん笑いかけてくれたことも、欲しかったくまのぬいぐるみをプレゼントしてくれたことも。
今日1日だけでもたくさん感じた、青柳くんの優しさが、全部...!
それに....
小豆沢こはね
小豆沢こはね
さっきの、言葉も.....
青柳冬弥
青柳冬弥
...!
小豆沢こはね
小豆沢こはね
だってそれは、それはね...!

私も...青柳くんのことが、好きだから.....!
きっと、ううん、絶対に、聞き間違いなんかじゃなかった。

最初は信じられなかったけど、だけど、とっても嬉しかったんだよ。

だから....______
小豆沢こはね
小豆沢こはね
だから.....違うなんて言わないで。
さっきの言葉、無かったことにしないで欲しいの....っ
その瞬間...___________________

青柳くんが、私を抱きしめた。
小豆沢こはね
小豆沢こはね
っ!
青柳冬弥
青柳冬弥
好きだ....小豆沢。
青柳冬弥
青柳冬弥
いつも...お前には驚かされてばかりだ。
青柳くんが優しく笑いながら、さらにぎゅっと私の体を抱きしめる。

あまりにも突然のことで、こはねは既にキャパオーバー寸前だった。

これって、ハ、ハグだよね...?私、今、青柳くんに抱きしめられてる...?

心臓の音が自分でも分かるくらいうるさい。どうしよう、青柳くんに聞こえちゃう...。

でも、そんなことより...!
小豆沢こはね
小豆沢こはね
あ、あああの、す、好きって...!!
青柳冬弥
青柳冬弥
...ああ。今度はきちんと伝える。
俺は、小豆沢が...好きだ。
その3文字を聞くたびに、胸が高鳴って、熱くなって、全身の力が抜けてしまいそう。

体じゅういっぱいが幸せに包まれて、頭がクラクラする。
青柳冬弥
青柳冬弥
...さっきはすまない。
きっと...自信がなかったんだ。
小豆沢に迷惑をかけたくないなんて言って、俺は自分のことしか考えていなかった。気持ちを拒絶されることを...避けていたんだ。
小豆沢こはね
小豆沢こはね
う、ううん。そんな....!
小豆沢こはね
小豆沢こはね
拒絶なんてしないよ!
今日イルミネーションに誘ったのだって、偶然会ったのが青柳くんだったから...!他の誰かじゃダメで、青柳くんといきたかったからだよ!
必死になって喋るこはねを愛おしそうに見つめながら、冬弥は優しく髪を撫でた。
青柳冬弥
青柳冬弥
...嬉しい。
俺も...誘ってくれたのが小豆沢だったから、一緒に行った。
小豆沢こはね
小豆沢こはね
....!
冬弥は優しい表情のまま、こはねの瞳をじっと見つめて言葉を続ける。
青柳冬弥
青柳冬弥
せっかく小豆沢が連れてきてくれたイルミネーションなのに、途中から集中できなかったんだ。
青柳冬弥
青柳冬弥
....ずっと、小豆沢に釘付けだったから
小豆沢こはね
小豆沢こはね
....え
青柳冬弥
青柳冬弥
目を輝かせて感動している瞬間や、嬉しそうに俺の方を振り向いてくれる表情、そして真剣な目でシャッターを切る横顔も...どの瞬間の小豆沢からも、目が離せなかった
ぽ、ぽ、ぽ....とどんどん顔が赤くなっていくのが分かる。

どう、しよう.....?

私、きっと今変な顔になっちゃってる.....。

だって、嬉しくて...これ以上ないくらいに嬉しくて....でも照れくさくて....おかしくなっちゃいそうだから。
青柳冬弥
青柳冬弥
願わくば、もっとお前と色んな場所へ行って、まだ知らない多くのことを体験したい。
その度に小豆沢の表情が、感情が、どのように揺れ動くのか...俺はそばで感じたいんだ。友人としてでも、仲間としてでもない....恋人として。
青柳冬弥
青柳冬弥
....小豆沢、俺と付き合ってくれないか。
小豆沢こはね
小豆沢こはね
.........!!
小豆沢こはね
小豆沢こはね
うん....!喜んで!
住宅街の街灯が2人をほのかに照らす。

さっきまでのイルミネーションとは違ってずいぶんと質素なライトアップ。

でも、これがいい。
空からゆっくりと落ちてくる雪もなんだか暖かく感じる。

そんな素敵な空間の中で、2人は幸せに浸っていた。




小豆沢こはね
小豆沢こはね
そ、そういえば青柳くんは...私のどこを好きになってくれたの...?
青柳冬弥
青柳冬弥
それは...難しい質問だな
小豆沢こはね
小豆沢こはね
え、えぇ...?
(それってどういう...?)
青柳冬弥
青柳冬弥
多すぎて何から言えば良いのか...
小豆沢こはね
小豆沢こはね
へ!?
青柳冬弥
青柳冬弥
....そうだな
努力家で、いつも頑張っていて、それでいて周りのことを思いやれる優しさもあって...ひたむきに困難に立ち向かう姿勢や、一歩踏み出す勇気を持っているところ、考えていることがすぐに表情に出てしまうところや...________
小豆沢こはね
小豆沢こはね
〜〜〜っ!?あっ、青柳くんちょっと待って!?
思いもよらぬ怒涛の褒め倒しに軽いパニックを起こすこはね。
青柳冬弥
青柳冬弥
それと...かわいいところ。
小豆沢こはね
小豆沢こはね
ひぇ.....!?
素直に嬉しいと言えるほどの余裕はない。

自分でも分かるくらい顔がゆでだこの様に熱くて、今すぐその場から離れたかった...のだが。
小豆沢こはね
小豆沢こはね
あああ青柳くんっ、そ、それ以上はだめ!!
あ、あと....その......そろそろ一回、離れ、よう.....っ.......?
先ほど彼に抱きしめられてから、かれこれずっとこの同じ状態のまま。

確かに先ほどまでは、あったかくて、嬉しくて、幸せな気持ちに浸っていたのだが....

ただ、今すぐ家に逃げ帰りたくなってしまったこはねにとってそれはかなりまずい状況へと変わった。


おまけに、いつも優しいはずの冬弥の様子がなんだかおかしいような....
青柳冬弥
青柳冬弥
もう遠慮はしないと決めたからな。
...あと少しだけこのままでいさせてくれ。
小豆沢こはね
小豆沢こはね
(えぇ〜〜?!)
青柳冬弥
青柳冬弥
小豆沢、耳まで赤くなってる。....可愛いな。
小豆沢こはね
小豆沢こはね
......!!
こんな.....逃げられない状況で.....

恥ずかしくて耐えられないよ......!!
もう.......もう...........!!
小豆沢こはね
小豆沢こはね
青柳くんの意地悪.....っ!!!
その日の晩


門限を約束より大幅にオーバーした2人は両親からきっちりとお叱りを受けたらしい。

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