しばらく公園のベンチに座って考えていた
私が肺癌になって余命一年だなんて、未だに実感が湧かなかった
「…あなた?」
後ろから聞き慣れた声が私の名前を呼んだ
あなた『……静』
静「……こんな時間に、どうした…?」
…駒木 静
私と同じ零番隊の副隊長で、私の一番大好きな幼馴染
……今、会いたくなかったなぁ
静「!!」
つぅ…っと生暖かいものが頬を伝うのと同時に、目の前が見えなくなった
凄く暖かくて、静の柔軟剤の匂いがした
抱きしめられてると理解するのにそう時間はかからなかった
あなた『せ、い…?』(泣)
静「…大丈夫、誰も見てないから」
優しく頭を撫でられ、ぽたぽたと雫が溢れ落ちていく
あなた『ぅ…あ…』(泣)
嗚咽を漏らしながら、静の腕の中で泣いた
"なんで、私がこんな目に…"
という呟きを、静に聞かれていたとも知らないで












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。