もうすぐ期末テスト。
勉強しないといけないことはわかっているけれど、
やる気がでない。
机に突っ伏して現実逃避していると
前の席の上鳴がこちらへ体を向けて提案してきた
かなり魅力的な提案だった。
私はテストギリギリにならないと
危機感が出てこないタイプなので
一緒にやってくれるならありがたい。
とは言ったものの、
自分を好いている相手と二人きりで勉強。
なんだか緊張してきて、
布団に入ってもなかなか眠れなかった。
むくりと起き上がって、
机の上に置いていたチョコレートを手に取る。
袋を開けようとした途端、
私は一度止まった。
明日、これを食べたことによって
とんでもなく顔がむくんでいたらどうしよう。
そんな考えが頭をよぎる。
私は再び布団に入る。
目を閉じても、彼の姿が脳裏から離れない。
これじゃあ、まるで、
ぼそ、と呟いた私の声は真っ暗な部屋に溶けていく。
そんなわけない、と脳裏からこの考えを振り払った。
まだ冴えている目を閉じてしばらくすると
私はいつの間にか深い眠りに落ちていた。
好きじゃないよ。
『まだ』ね。
next.....












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!