第5話

- No.3 宝石店へ、いざ侵入! -
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2024/08/31 09:00 更新
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
(…ここか)
 あたし、CodeName:WOLFは物陰に身を潜め、▲▲宝石店を睨んだ。
 なんだか妙に緊張する。
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
(『FISH』の言うとおり、本当に罠なんてあるのかなぁ…?)
 さっき『FISH』が送ってきたメッセージを思い出す。
 …でも、あいつのことだから、ちゃんと念入りに調べたんだろうな。
 となると、罠がある確率が高い。あたしは昼間のことを思い出して、気を引き締めた。
sm
sm
<『WOLF』。ちょっと言いたいことがある。緊急だ>
 そんなメッセージが、今日の昼送られてきた。
 …あれ?今深夜の3時だから昨日の昼って言えばいいの?まぁ、いっか。
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
<どしたのだー?>
sm
sm
<実はさっき、警察と探偵さぁーもんが協力して宝石店に罠を仕掛けているとの情報が入った。おそらく目的は『WOLF』を捕まえることだと思う>
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
<えっ!?>
 探偵さぁーもんとは、今まで犯人を取り逃したことのない、とにかくめちゃめちゃつよつよな探偵だったはずだ。
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
<そんな…あたし捕まえられちゃうの?>
sm
sm
<深夜2時、犯行の1時間前に罠の説明をしに彼らは集まるようだ。そこに行って罠の内容を盗聴してくる。かなりギリギリになると思うけど、罠の内容を送るから、それに気をつけて指輪まで辿り着いてほしい。ただし、メッセージは物陰であらかじめ見て確認しておいて。堂々と見ていると情報が盗まれてるってバレるから>
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
<わかった>
 どうやら色々調べてくれるみたいだ。頼りになる友人を持ったなぁ。
sm
sm
<最後まで諦めるな。やばそうだったら助けに行くから>
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
<りょーかい。でも、なんで『FISH』はあたしのためにそんなに色々してくれるの?>
 少し間が空いてから、返信が来る。
sm
sm
<情報を見ちゃったから…知ってたのに怪盗仲間が任務失敗するのは嫌だからね>
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
<ふーん、そっか。ありがとね>
sm
sm
<その代わり、ちゃんと成功してよね?>
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
<もっちろん。あたしに任せるのだ!>
 あたしはそれだけ送ると、犯行時刻まで適当に時間を潰すことにした。
 深夜3時前。
『FISH』からメッセージが届く。
sm
sm
<罠の情報送るね
まず最初、入り口に透明の糸が張ってある。引っ掛かったら首の位置に刃物が飛んでくる、結構ガチのやつだから気をつけて。端にカード入れる場所があるから、今から送るカードを入れて>
 あたしが黒猫ブラックキャットの幹部たちが開発したアイテム・転移シートをポシェットから出して広げると、魔法陣っぽいものが浮かび上がり、カードが送られてくる。
sm
sm
<宝石店の床はタイルになってると思うんだけど、出っ張ってるタイルは落とし穴になってて踏んだら崩れて警報が鳴るみたいだ。うまくへこんでるのだけを踏んで渡った後、コードを入力する場所があるから、10桁のコード1428367059を入力して。間違えたら罠作動するから慎重にね>
sm
sm
<指輪、ガラスケースに入ってるんだけど、これだけは突破方法がないんだよね。専用の手袋をつけたら回避できるらしいけど…だから、ペン型銃を使ってガラスを割って盗んでいいと思う。どうせその辺に警察が控えてると思うから>
 身構えていたが、結構シンプルな罠だ。あたしは筒抜けの情報を見てんふふっと笑った。
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
<了解!任せろなのだー!>
 時刻は2:59。あと一分で犯行開始だ。あたしは偉いから時間はちゃんと守るのだ。
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
(…よーしっ。3、2、1…スタート!)
 あたしは3時になると同時に、物陰から飛び出した。
 警備員はいない。罠に完全に頼っているようだ。
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
(あたしを侮ってると痛い目に遭うのだ〜!)
 あたしは入り口に駆け寄り、何も知らないふりをして通ろうとする。直後、透明な糸を見てあっと驚いたような演技をした。へなちょこ演技でも、フリってのは大事だ。遠目にみればそんな違和感ないでしょ。
 あたしは観察するふりをしてカード挿入口を探す。確か端っこの…あ、ここだ。
 でも、カードを出そうとポシェットに手を入れたところで、あたしは気づいてしまった。
 


怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
(…あれ?カード、どこ?)
 



 どうやらカードをさっきまでいた物陰においてきてしまったらしい。このままではカードを使って入れない。
 と言っても、取りに戻るのは良くない。警察関係者がどこに潜んでいるかわからないので、不審に思われる確率がある。カードなしでなんとかするしかない。
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
(あぁぁぁ!!何やってんのあたし!!ポンコツーーっ!!)
 肝心なところでやらかすクセは治らないのだろうか。
 透明な糸を睨みながら、うーんと考えてみる。
 …あ、そうだ。
 あたしはポシェットから石ころを取り出して投げる。見事、糸に引っかかった。
 シュッ!!!
 その瞬間、ものすごいスピードでナイフが飛んできた。ナイフは何にも当たらず壁に突き刺さる。こりゃあ、見事に引っかかっていれば避けられるわけがない。
 それにしても、石ころを投げることで誤作動させて機能停止させるとは、なかなか頭がいいんじゃないかな?あれ、もしかしてあたし天才になっちゃう?
 しっかり石ころをもう一個投げて2回目以降は作動しないことを確かめてから、あたしは侵入する。それにしても繊細で透明な糸だ。注意されていなければ気づかなかったと思う。『FISH』には感謝しなきゃ。
 あたしは入ったところでタイルをよーく観察する。あたしの視力にかかれば凹凸おうとつを見分けるなど簡単なことだ。
 …いや、差、ちっさ!1mmもないんじゃない?
 高さの差の小ささに驚きながら、飛び石のようにへこんでいるところを選んで歩く。
 解除機っぽいものを見つけた。あたしはめっちゃ頑張って暗記してきたコードを入力する。
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
(多分このコードを覚えるのがこの犯行で一番難しいのだっ!)
 何度も確認してから決定ボタンを押した。カチャッと小さな音がする。落とし穴が作動しないということは、コードはあっていたのだろう。
 そのあとはタイルは気にせず、淡く光る指輪めがけて歩く。よく見ると、指輪の周りのタイルは全て罠になっているようだった。こりゃあロックを解除しないと取れるわけがない。
 あたしは指輪が入っているガラスケースからちょっと離れて、ポシェットからペンを取り出した。実はこれ、ペンに見せかけた小型銃。小さいので5発分くらいしか詰められないけど、怪しまれずに攻撃したい時に重用される銃だ。
 あたしはペン先をガラスケースに向け、ノックした。勢いよくたまが発射される。
 ガラスがパリンっと割れると同時、弾を触れたものと認識したようでレーザーが指輪の周りに張り巡らされる。あたしの立ち位置も少し危なくて、よっと身を避けた。
 …これで、指輪を取れる。
 あたしはレーザーが消えるのを待って、指輪へ手を伸ばす。
 
 …と。
 
 突然背後に存在を感じ、あたしは咄嗟に身をよじった。ナイフがあたしを掠めて壁に刺さる。
 
 振り返ると、そこには探偵さぁーもんがいた。
sm
sm
まさかあの罠を全部突破するとは思ってなかったけど。もうお前もここまでだよ
 そう言って、彼は不敵な笑みを浮かべる。
 今まで犯人を取り逃したことのない、つよつよな人。
 …面白いじゃん!あたしだってつよつよなんだから!
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
やっほ、探偵さん。あたし、この指輪盗まなきゃいけないのだ。じゃね
 本当はこの人と一勝負行きたいところだが、あまり時間をかけるわけにもいかない。あたしは指輪を掴む…と。
 指に、電流が走った。かなり強い電流のようで、全身がしびれる。
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
っ!?
sm
sm
罠が見えるものだけだと思った?
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
(…『FISH』も指輪本体の罠はわかんなかったんだ…!)
 あたしも、まさか商品自体に罠が仕掛けてあるとは思いもしなかった。
 …本気だ。本気で、あたしを捕まえようとしてる。
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
…あたしくらいになれば、電流ごときで怯まないんだよ?
sm
sm
見え見えだよ
 強がって見せたが、さぁーもんにはお見通しのようだ。
 …待って。さぁーもんって長いし呼びにくい。あたし、そんな滑舌よくないんだ。せっかくだし、あだ名つけちゃお。…うーん…「さも」とかどう?うん、我ながら名案。
 勝手に脳内であだ名をつけているうちに、さもは短いナイフをたくさん投げて来る。いつものあたしならこの程度の攻撃、どうってことないのに、電流のせいで動きが鈍くなってしまう。ナイフがふくらはぎをかすめ、少しの痛みがした。見れば、細い傷口から血が出ている。
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
きゃっ
sm
sm
その程度?
 さもが馬鹿にするように笑う。人は煽られると余計怒る。怒れば、少し動きが荒くなる。彼はそれを利用しているようだ。
 …残念でした。あたしには通用しないよ?
 こういうタイプはむやみに会話しないのが得策だ。相手を観察し、一瞬の隙をついて指輪を取る。即座に塗ってあるものを拭いた。これでこれ以上電流が流れることはなくなるはず。
 軽く手を振ると、少し電気が抜けた気がする。この分なら、動き回っているうちに電気も抜けそうだ。…多分。
 別に、あたしにはこいつを殺す義務はない。殺す必要もないと思う。逃げればいいだけなのだ。だって、もう指輪はあたしの中指にはめているのだから。
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
もう一度言うよ?あたし、盗めばいいだけなの。きみは殺さなくてもいいかなって考えてる。命が無事でいたいならさっさと引き返した方がいいと思うのだ
sm
sm
断る。俺もお前を殺そうとは思わないけど、捕まえる義務があるから
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
ちぇ、ケチー。んじゃね、ばいばい
 あたしはさっさと踵を返す。
sm
sm
待て!
 残念ながら、待てと言われて待つほど正直な心は持ち合わせていない。あたしは宝石店の2階へ繋がる階段を駆け上がる。
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
(…ここを上がってあそこの窓から飛び降りれば相手側は追いつけない…!これはボスからの情報っ!)
 あたしは脳内でルートを思い出しながら五段飛ばしで階段を駆け上がるーーーーと。





 …前方に、人影!?





怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
(嘘っ、まだ仲間いるの!?)
 力技でなんとかなる警察だったらいいなぁ、と思いながら、あたしは素早くナイフを数本人影に向かって投げる。
 しかし、人影は軽々とそれをかわしてしまった。
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
(あたしの投げ技を…かわした?)
 自分で言うのもなんだが、そんなことができるのは、近頃ここらの界隈でウワサの人たちしかいない。
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
怪盗ウルフ(CodeName:WOLF)
(……!!)
 何かがわかりそうだと思った時、人影はあたしに向けてカードを何枚か投げてくる。
 …あのカード、見た目はただのカードだけどナイフ並みの切れ味を持つやつじゃん…!
 あれは結構高額レアだ。そんなのを何枚も持ってるなんて…あいつ…何者!?
 驚いたからか、少し判断が鈍った。右にステップしてかわすが、髪の毛の先に少しカードが当たってしまう。髪の毛がチリっと飛び散った。
????
…ここは通しませんよ?
 人影は桃色の髪を揺らして、ふふっと笑った。
めめ
めめ
スクロールお疲れ様です!めめだよー!
るーぺ
るーぺ
るーぺです!
めめ
めめ
さてさて、最後の人物は誰でしょうねぇ??
るーぺ
るーぺ
考えてみてくださいねー!
めめ
めめ
それと間に合わなさそうなのでお礼イラストパスしますごめん!!
るーぺ
るーぺ
よければシリーズの⭐️お気に入り❤️いいね👤フォローよろしくお願いします!
めめ
めめ
💬コメント💡スポットライトもよろしくー!
るーぺ
るーぺ
それではまた次の機会にお会いしましょう!
めめ
めめ
おつめめー!
るーぺ
るーぺ
おつめめです!
【次回予告】
あたしは何も答えずに、無言でナイフを投げる。
「…流石に2対1は不利すぎるのだ…!!」
…もうこれで終わりなのだ。
__〈- No.4 最後まで諦めずに -〉2024/09/02 17:00投稿__

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