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第17話

☆1
115
2026/03/01 06:00 更新


薄暗いスタジオで


カメラの赤いランプだけが私を凝視していた。


星凪あなた
(本当は撮ってすら無いくせに……)




向かい側に座る彼。


その顔は嫌な程に、あの子に似ている。





そんなこと考える暇もなく
彼は、底知れない微笑を浮かべて問いかけた。




アイは最後に 「愛してる」 と言えた
それは君が演じる彼女が教えた結果なのかな?
星凪あなた
……
…だとしたら、あまりに皮肉な結果痛みだと思わないかい?
星凪あなた


その声は優しい。


だけどどこか冷たさがあった。




星凪あなた
…皮肉なんかじゃないですよ
星凪あなた
それは『救い』だ


前世で彼女に愛を教え


今世であなたとして愛を返された。





巡り巡る縁の中で、私の胸には
常に焼け付くような重みが居座っている。






アイさんを失った喪失感。

彼女に届けたかった言葉。






その全てが、今の私を形作っている。





星凪あなた
得たいものなら、もう持っているんです

星凪あなた
愛を教えた彼女も、愛を貰った私も
結局は同じ場所に居た。
星凪あなた
幸せな結末では無かったかもしれない。

星凪あなた
でも……
星凪あなた
この消えない苦しさこそが、
私たちが確かに繋がっていた証なんです





一呼吸置く。


もう逃げない…。




星凪あなた
" あの子に出会えた痛みだけが
    愛だって信じられるように "
星凪あなた
私はその痛みさえも、愛おしいと思ってる


星凪あなた
……まぁ、貴方には一生理解できないだろうけど
本当に いつまで経っても捻くれてるね




彼は一瞬だけ目を細めた。


その表情が、賞賛なのか嘲笑なのかを判別させる前に
私は静かに視線を逸らす。




星凪あなた
最初から私の話なんて聞くつもり無かったんでしょう
…ニコ


星凪あなた
いいよ
星凪あなた
ちゃんと話そうよ
私もすべて話すから

星凪あなた
元はと言えば、全部
星凪あなた
___が悪いんだから
…!

本当に、この映画に関わった人には申し訳ないと思う。




愛蓮が蒔いた種は


「愛」という、色々な種類の花を咲かせてしまったから……。


せいか
せいか
「☆」 ◀︎ タイトルがこれの時は番外編です!
せいか
せいか
それか、重要な話の時!!

今回のは重要な話よね!

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