〜おんりーside〜
最初言われたときはそんなわけないと思った。
でも、言われた瞬間からの雰囲気の変わり方、余裕のある笑い方や隙のない避け方を見て確信した。
昨日、キャット…あなたのコードネームを名乗った人物と完全に一致している。
…まさか、好意を寄せている最強の殺し屋がこんなに近くにいたなんて…
おらふくんは完全にショックを受けたような顔をしていた。
気づかないふりをしていたが、ドズル社全員が気づいていた。
おらふくんがあなたの下の名前さんを好きなことくらい。
気づいていたにも関わらずなぜみんながおらふくんにそのことを伝えなかったのか。
ターゲットに恋愛感情を持つなんて言語道断。
ボスにバレたら絶対にただでは済まないからだ。
まぁ、自分で気づいてほしいっていう気持ちもあるけど…
おらふくんは素直だから、思ったことがすぐ顔に出る。
それでボスに勘付かれると大変なことになるからだ。
俺達は何回も、ボスに理不尽な理由で殺された仲間を見ている。
おらふくんまで前の仲間たちのようになってしまうのは絶対に嫌だ。
もうあんなの、二度と見たくない。
それは5人全員、同じ気持ちだ。
ドズル社全員、ボスに忠実に見えるが、実はそうではない。
みんなボスの隙を狙っているのだ。
ボスが俺達を信頼すればするほど隙が増える。
ボスによって殺された人達の仇を討つために…
それにしても、まさかおらふくんと好きな人が被るとは…
まさか学校のクラスメイトと最強の殺し屋が同一人物とは思わんじゃん…
あなたのコードネームはそれを狙ったんだろうけどさ…
まだ俺があなたのコードネームを好きなことは3人にもバレてないと思うけど、ドズル社のみんなとは長い付き合いだから、バレるのも時間の問題だ。
でもその前に…
まずはこの状況をどうにかしないと…
ボスはあなたのコードネームを取り逃がしたことによって、怒り狂っていた。
本格的にまずくなってきた。
この件によってボスから俺達へのの信用は0に等しい。
このままでは、俺達も前の人達と同じことになってしまう…
今までボスからの信用をコツコツと積み重ねてきたドズルさんたちには申し訳ないけど、こうするしかない。
ここから挽回はもう無理だろう。
この世界は結局、力が全て。
いくらリーダーであっても、力が強い人には逆らえない。
俺は4人を連れて外に出た。
力が全てのこの世界も、
力でゴリ押すことしかできない自分も。
早くボスを倒して平和な時間に戻りたい。
俺は考えた作戦をみんなに伝えた。
俺達だけじゃまだ実力がボスに及ばない。
でも殺し屋界最強のあなたのコードネームがいれば…
ボスを討伐することも夢ではないかもしれない。
協力してくれる可能性が高いだろう。
これから、交渉してみてもいいかもしれない。
だんだん希望の光が見えてきた。
おらふくんの一直線な情熱に、思わず笑みがこぼれた。
でも、おらふくんのおかげで少し緊張がほどけた。
わ…2000文字…
これで第一章終了です!
最初は章とかつけるのは男嫌いの妹と女嫌いの兄達だけでいいかなと思ったんですけど、ここまで書いてきてやっぱりつけたほうが分かりやすいかなと思ってつけました。
第二章も見てもらえると嬉しいです!!

















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。