私は多数の巨人を前に
報告書をひたすらに思い返していた
目線の先はいつだって
未知そのものだ
いくら思い返しても
そんなヤツは報告書に書かれていなかった
隣に立つエルヴィンも
どうやら同じように考えているっぽい
観察をしていると
獣の巨人は ダンッ と地を叩く
それが合図なのか
2,3m級の巨人が走り出した
動かなければより思う壷だ
相手の予想外を動きに移せ
そうでなければ勝つことは出来ない
指示はやっぱ任せたよ団長
声は出さず
そっ と私は拳を胸に当てた
どうしたのかと思えば
それぞれの目的を言い渡した
そう , その言葉が欲しかった
「よっこらしょっ」 とわざわざ口に出しながら
壁に腰を下ろした
これはただの独り言だ
その言葉に反応したのは隣に立つエルヴィン
だからなんで
そんな苦しめようとするの
なんて思ったが
エルヴィンにはその気は無いのだろう
知ってるその言葉の意味
理解しても尚
やはり苦しいものだった
残念ながら彼は
私の言葉に反応することは無かった 。
♡×35NEXT
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。