第6話

5話目
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2024/04/05 22:54
国木田独歩
だって泣いてるじゃないか
中島敦
泣いてるけど……これは違うんです!!











中島敦
(黒蜥蜴……武装探偵社は、ポートマフィアの武闘派"黒蜥蜴"の襲撃を受けた)
中島敦
(然し、その1団を、国木田さん達はあっと云う間に撃退してしまった……)
あなた
(武装探偵社、恐るべし、でしょ?)
中島敦
えっ!?
あなた
うん?どうしたんだい?そんな大きい声出して
中島敦
あっ、何でもありません
オフィスの片付けをしている一同。
皆が働いている中、乱歩は一人、机に腰掛けてラムネのビンを振ってカラカラと中のビー玉を転がして遊んでいる。
フィン・エイムズ
…ん?
江戸川乱歩
ねぇねぇ春野っち、この瓶の中から、ビー玉取り出してくれる?
春野綺羅子
はい、ただいま
マッシュ・バーンデッド
ビー玉?
春野綺羅子
これで宜しいですか?乱歩さん
江戸川乱歩
ふふ、うん。いいよねー、ビー玉。
春野綺羅子
!良いですよね、ビー玉。
フィン・エイムズ
あの、貴方は手伝わないんですか?
あなた
乱歩さんはね、特別な人だから!
レモン・アーヴィン
特別な人…って?
あなた
今から乱歩さんが云うよ。
国木田独歩
ん?
江戸川乱歩
国木田くーん!
中島敦
うわわわわわわっ!
国木田独歩
江戸川乱歩
僕そろそろ"名探偵"の仕事に行かないと!
《エントリーNo.3 世界一の名探偵》
ランス・クラウン
名探偵?
国木田独歩
嗚呼、殺人事件の応援ですね?
江戸川乱歩
はぁ、全く、この街の警察は僕無しじゃ犯人一人、捕えられないんだからなぁ
ドット・バレット
そんなに凄い人なんだな…
江戸川乱歩
でもまぁ、僕の"超推理"はこの探偵社、いやこの国でも最高の異能力だ!
レモン・アーヴィン
超推理…確かに殺人事件とかで推理する時に良く使えそうですもんね
江戸川乱歩
皆が頼っちゃうのも、仕方ないよねぇ!
国木田独歩
頼りにしてます、乱歩さん。
中島敦
……
江戸川乱歩
分かってれば宜しい、そう、君らは探偵社を名乗って置いてその実、猿ほどの推理力もありゃしない
フィン・エイムズ
何かめっちゃ見た目は子供なのに云う事がめっちゃ大人…
江戸川乱歩
この探偵社が探偵社であるのは皆、僕の推理力のお陰だよ
春野綺羅子
凄いですよね、"超推理"。使うと事件の真相が瞬時に分かっちゃう能力なんて
レモン・アーヴィン
えっ、そんなに凄い能力何ですか!?
国木田独歩
探偵社、いえ、全能力者の理想です。
江戸川乱歩
当然だね
中島敦
………
国木田独歩
小僧
中島敦
あ、はい
国木田独歩
ここの片付けは良いから、乱歩さんにお供しろ。現場は列車で直ぐだ。
中島敦
ぼ、僕が探偵助手ですか?そんな責任重大な……
フィン・エイムズ
探偵助手!?
江戸川乱歩
真逆
中島敦
…?
江戸川乱歩
二流探偵じゃあるまいし、助手なんて要らないよ
中島敦
じゃあ僕は何を…?
江戸川乱歩
ほら僕、列車の乗り方分かんないから
(子供か!?!?)
あなた
私も行っていい?
レモン・アーヴィン
じゃあ私も!
フィン・エイムズ
あっ、僕も行きます〜ッ!
中島敦
あ、はい!良いですよ!
江戸川乱歩
じゃ、行ってくるね〜
国木田独歩
はい。




江戸川乱歩
おぉ〜
乱歩は嬉しそうにビー玉を眺めている。
中島敦
(正直驚いた…。切符の買い方、改札の通り方、ホームの場所……本当になんにも判んないとは)
中島敦
(異能を使わないと、この人なんにも出来ないんだな)
フィン・エイムズ
以外に子供なんですね、この人達
あなた
だっがしっ!だっがしっ!
江戸川乱歩
飴ちょーだい、あなたの下の名前!
あなた
何味が良い〜?
江戸川乱歩
葡萄〜!
あなた
判った!



箕浦刑事
…遅いぞ、探偵社
あなた
お?
江戸川乱歩
あれ、君誰?安井さんは?
箕浦刑事
俺は箕浦。安井の後任だ。本件は、うちの課が仕切る事になった。よって、貴様と探偵社はもう不要だ
フィン・エイムズ
不要…ですか?
江戸川乱歩
莫迦だなぁ、この世の難事件は、須く名探偵の仕切りに決まってるだろう?
箕浦刑事
今日は、"探偵などに頼らない"。
レモン・アーヴィン
えっ、其れってどう云う……
箕浦刑事
殺されたのは、俺の部下だからな
中島敦
えっ……













ランス・クラウン
スクロールお疲れ様。
あなた
また見てね〜!
江戸川乱歩
バイバーイ!

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