第13話

馬鹿兄貴、うるさい
2,292
2021/09/28 02:54
昨日とは違い、帰りは人が多い

独り暮らしをしていると言えば、先輩たちにめちゃめちゃ心配された。


何ここ……いい人しかいない


夕方

夕焼けをバックに買い食いするとか、久しぶりすぎてちょっと泣きそうになる。


東卍の設立当初は買い食いしまくってたな……


万次郎がたい焼き食いたいって言って
場地とカズちゃんがペヤング
パーちんはお菓子ばっか食べるし。
私と隆は基本、小さめのアイスを買うか飲み物だけか。

小さいアイスが6個入っているものを買ったときには、万次郎の世話をする堅にあげた。
そしたら、万次郎が一個寄越せと言って取られ、パーちんもほしいと言うからあげて、場地、カズちゃんにもとられて。結局、私一個しか食べれてないんだけど?!と言うのが今まで何度もあった。
でも、私はあのアイスが好きなので。
そうなるって分かってるからか、その日の隆は2つに割れるアイスを買って片方をくれる。いい、オカンだわ



「仁花ちゃん、半分こしない?」

「いいの?私も半分がよかったんだ!」


買ってもらった肉まんを半分に割る。
半分こが結構好きだったりする

東卍のメンバーは何故かなんでも半分こしたがるから。その影響かもしれない




ブー…ブー……



「…………」


しつこいっ……


ほら、仁花ちゃんが気づいて出なくていいのって顔してる。
あ、先輩たちまで気づいたんだけど?

これは出なければいけない空気だ



「すみません……」


一言謝っておいてから、表示されている名前にため息をついてからボタンを押す。


「もしも「あなた!!!!!」………うっせぇ!!」


携帯から聞こえるビックボイスに隣にいた仁花ちゃん目が点になってるし、まぁまぁ遠かった先輩たちも目を見開いている。




「さっきのはどう言うことだよ!!何で臣だったら出る!!?」


「名前名前詐欺はやめてもらえる?あと、臣くんの携帯盗まないでくださーい。詐欺と窃盗容疑でつきだすぞ」


「それがお兄ちゃんに言うこと?!」


「ボリューム馬鹿か。真一郎じゃ話にならないから、チェンジで」


「ひでぇ…!!」



ギャンギャン騒ぐ真一郎。
あの人、ほんとに私より10個も上なのか?下の間違いでは??


結婚できない理由はきっとそこにあるよ

それに気づかないうちは結婚どころか恋人もできないかもしれない。


どうしよう。

甥っ子はイザ兄に頼もうか……

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