第94話

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2024/10/12 02:00 更新
あなた
(無惨を…倒せた…ここは…どこだろう…?あの世かな…?)
あなたはどこだろうと周りを見渡していた。しかし自分の服装を見てみると鬼殺隊に入る前の格好、つまり夕顔の花が描かれた着物を着ていた。
あなた
(やっぱり、ここはあの世…!父上は?母上は?兄上は?…無一郎は…?)
そこを走っているとふいに後ろから、
???
あなた。
懐かしい声が聞こえた。
柔らかくて居心地のよい声が。
そしてあなたが振り返ると…
あなた
母…上?
あなたから見たらもう小さく見えたあなたの母親がいた。母親だけでない。
あなた
父上…!兄上…!みんな…!
あなたの父親の春、兄の夏、城下に住んでいた民達があなたの後ろに並んでいた。
あなたは嬉しくて、懐かしくて駆け寄り泣いた。
あなた
会いたかった…会いたかったです…!
遠山春
あなた。お前はよくやった。
あなたは俺の自慢の妹だ。
遠山阿佐美
私たちは誇らしいです。あなたがこんなに、立派になって、帰ってくるなんて…!
城下の人たち
遠山姫様は我らの誇りだ!
城下の子
あなた姫様ー!
あなた
みなさん…嬉しいです…!私、みんなの仇も…撃ちました…!それどころか、遠山郷様の殺した上弦も、すべての元凶の鬼舞辻無惨も倒しました…!
遠山春
あなたは自慢だ。誇らしい。本当に素晴らしい生き様だった。
あなた
父上…!
みんながあなたを褒め称えていた。あなたはとても嬉しかった。その間なんと夏が…
そうだ、あなた。大事な…恋人は連れて来たぞ。お前が世界で1番愛していると伝えた。
あなた
……っ!
夏が連れて来た人物は…なんと、霞柱・時透無一郎だった。
時透無一郎
あなた…!
あなた
無一郎…っ!無一郎…っ!
あなたは夏が無一郎を連れて来ると速攻で無一郎に抱きついた。そして無一郎の腕の中でわぁわぁ泣いた。
あなた
無一郎…っ、無一郎…っ!私…約束通り、無惨を倒したよ…!無一郎が…守ってくれたおかげで…!
あなた
本当にありがとう、ありがとう…っ!
あなたが泣いていると無一郎もつられて涙を流していた。
時透無一郎
僕だって…あなたの役に立ててよかった…あなたを守れてよかった…!
あなたと無一郎がお礼を言い合っていた時だった。あなたの父・春が無一郎に話しかけていた。
遠山春
時透無一郎…と言ったな。
時透無一郎
…!は、はい…!
遠山春
…お前は、あなたの事を愛しているな?
時透無一郎
…!もちろんです!
無一郎がそう答えると春は満足そうな顔をしていた。
遠山春
ならばよかろう。お前はあなたの婿として非常に素晴らしい力を待ち、戦績を残した。よって私はお前があなたの婿になる事を認めよう。
遠山春
ここは天国だができれば…結婚式を上げたいな。
そこでかつて城下に住んでいた者たちが一気に湧き上がった。
城下の人たち
ならばわしらが用意して存じあげよう!
城下の人たち
天国だということはもう気にするな!
城下の子
あなた姫様がついに結婚するー!
城下の子
おめでとうございます!!
皆んなが笑顔に沸き溢れていた。
しかしと思った。あなたのかつての婚約者・福島頼政が見当たらない。そう思っていたが向こうからあなたに話しかけてきた。
頼政
あなた姫…
あなた
…!頼政様!
頼政はなんとも言えない表情をしていた。そのはず。頼政の横にはあなたとそう変わらない女性が立っていた。
あなた
頼政様…もしかして
頼政
…ああ。あの世だが結婚したんだ。この女性と。
頼政の横にいる女性は気まずそうな表情をしていたがシャキッとしていた。
頼政
…あなた姫に相手がいたことは…よかったと思うが…あなた姫は私のことは今はどう思っている?
あなたの中には迷いはない。はっきりと答えた。
あなた
…大切な、お兄様・・・です。
あなた
頼政様は兄みたいな者でしたから。
そう、あなたが答えると頼政は吹っ切れたような表情をしていた。
頼政
そうか。
あなたと頼政が話していると無一郎がやきもち?を妬いてあなたに抱きついていた。
時透無一郎
ちょっとあなたー!あなたの旦那さんはもう僕なるんだから頼政様とそんなに喋らないでー!
あなた
うわぁっ、無一郎!
時透無一郎
ねぇねぇあなた。もう一回愛してるって言ってくれる?
あなた
え…ええっと…///
無一郎が大胆不敵過ぎてあなたは返す言葉も出ない。
あなた
いや、だから、その、
あなたが困り果てていると後ろから頼政が無一郎の頭をぐしゃっとやった。
頼政
おい、我が義弟おとうとよ!あまりあなたを困らせるでない!
あなたが頼政のことをお兄様・・・と言ったので頼政もあなたの事を妹扱いをしてきた。
時透無一郎
ええっ、だってあなたは僕の恋人だもん!好きって気持ちを聞くのはいいことですよ!
そしてその場で無一郎と頼政は追いかけっこを始めた。おかしくてあなたはあはははっと声をあげて笑っていた。





そして時間が経つと無一郎はあなたに抱きつき、
時透無一郎
あなた。
あなた
うん?
時透無一郎
今は天国だけどまた人間に生まれ変われたら今度こそ、ちゃんと結婚しようね。
あなた
……!
あなた
うん、もちろん!
そして2人を祝福するかのように銀杏と夕顔の花が沢山、散っていた。

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