いつか終わる
人は何かに怯えて生きている
それを隠すため人と繋がり、人と共に生きていく
誰かと話して、笑って、…
乗り越え…る…ため…に…
部屋に戻り過去を見つめ直していた
僕は昔から気も弱くて、僕自身の意見も言えなかった
だから、「好き」も「嫌い」も言葉に出せず
わからない
僕の中で思った好きを他人と共有したこともない
お母さんの言う通りに生きればいいと思ってた
女の子らしく。
そう言われ続けて、マナーも習い事もそれっぽくなった
でも、その僕は僕ではなくて「私」なんだ
誰かの言うことに従って可愛い女の子を演じているいい子ちゃん
いつからだっけ…
「私」が、ちゃんと本当の「僕」を探し始めたのは
僕が普段から男装をしてるのは私なんか大っ嫌いで、
僕になりたかったから
そうだ、中学校の頃だよ…
ずっと、ずっと、仲良かった友達がいた
その子は夢って子なんだけど
私に僕を教えてくれた
うん、私…いや、僕があの日強引に恋に付き合おうって言ったのはこれしか、付き合うって行為をする儀式的なのを知らなかったから
そそれから付き合って、数日。
その時、びっくりしたの覚えてる。
これが「僕」になったきっかけだった
この日、男装を初めてした
このときはまだ、後にこんなことになるなんて…
知らなかった…想像してもいなかった
それはそうと、付き合って数ヶ月が過ぎた頃
学校内では私たちが女子同士で付き合ってるって噂が流れていた
このとき、本当は私の中で好きという感情は見つかっていた
でも、勇気を出せずに言えなかった
この関係が壊れて欲しくなかったから
ずっと、一緒にいれる。そう思っていた
幸せは突然壊れる。
突如として何の前触れもなく
終わる。いつか終わってしまうことを初めて知った















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!