呼び捨て?
…どういうこと?
二人って知り合いなの?!
前に、ここに来たことがあるの…?!
なんか、罪をかぶせてるような気がするんだけど!!
…まあ、私のせいっちゃ私のせいなんだけど…。
すると、花子さんがものすごい早足でこっちに詰め寄ってくる。
さすが妖怪。
気迫がすごい。
…でも、まれいが言い返すなら、私も言い返すもん!
花子さんが、顔の向きを変えて、ギロッとまれいの方をにらむ。
あ、思わず私も擦り付けちゃった…。
これじゃ、らちが明かない。
こっちを見た花子さんの目に、さっきの妖怪の気迫が75%ぐらい残ってる気がする。
怖い…けど…。
うわっ
妖怪の気迫度が100%になった。
まれいがゆっくり歩いて、花子さんの肩に手を置く。
うわあ…
まれいと花子さん、ケンカしてる。
これは親友だなあ…。
…まるで、昔の愛菜と私みたい。
…それ、もっと親友じゃん…。
慰める気ないでしょ…。
はっ
何を考えてるんだ私は。
まれいに聞きたいことがあるんだった!
全部言う前に言い返された。
めちゃくちゃ簡単に。
ぎりぎりで止まっていた恐怖のストッパーが、
いきなり崩れ落ちてしまった。
あんなに近かったまれいとの距離が、遠くなった感じ。
私は人間だけど、まれいは、人間じゃない。
あんな親友なのに、自己紹介って…。
なんか変な感じだな…。
…よかった…。安心した…。
まれいが悪い妖怪だったらどうしようって…。
このまま、まれいはまれいのままでいてくれるんだ。
逆に、悪い人を倒すんだから、印象が上がった!
そういわれると、
花子さんが手を振り上げて指パッチンをした。
その瞬間、まれいが跡形もなく消えた。
…いや?
まれいがいた足元にいっぱい物がある。
なにこれ…。
その物の山の中に、見たことがあるキーホルダーがあるような気がした。
どうも、カエルエカです。
書きましたー!
さて、次の投稿は早ければ今日の夜、遅くても月曜までには投稿します。
よければフォロー、コメントよろしくお願いします!
それではじゃあね
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。