第19話

白い大きな空を飛ぶポケモン
1,873
2022/11/05 19:52
〜キバナ視点〜
前回から数日後・ナックルジム
キバナ
で?ネズはなんで来たんだよ?
ネズ
マリィ不在の家が居た堪れなくなったです
なるほど、それで俺様が仕事していたジムに突然押しかけて来たんだな…

けど
キバナ
…それって、マリィちゃんがジムチャレンジに挑む為にワイルドエリアに行ったて事だろ?
キバナ
キルクスの親子みたいに街を二分するような喧嘩した訳でもねぇのに大袈裟な…
ネズ
…俺がマリィと喧嘩するわけないでしょう!
はいはい、そーかよ
ネズ
開会式まで数日あるので油断していました。
俺がエンジンシティ手前まで送って行くつもりでしたのに…
キバナ
まぁ…数日後には旅に出る予定だっただろ?
ネズ
キバナに一緒に暮らしていた妹が居なくなった気持ちが分かりますか!?
ちょっと分かる…つもり
ネズ
そう言えば、今日あなたはどこに?
ジム内に姿が見えませんが…
キバナ
ポケモンハンターの取り調べスケジュールが今日なんだとよ。
朝一で警察署に出かけて行ったぜ。
ネズ
そうだったんですか…
…お前は止めなかったんですね
キバナ
俺様だって止めたかったけど…マジで止めたら公務執行妨害であなたちゃん本人に現行犯逮捕されるからやめた
ネズ
…お前らの関係、なかなか面倒そうですね
お前やダンデの家庭程じゃ無いけどな





ロトムスマホが飛び出して、着信を告げてきた
キバナ
…ダンデからだ
ネズ
また迷子になって仕事に間に合わないから迎えに来いって言う奴ですか
キバナ
いや、今日はオフだったはず。
1年振りの連休を取ったから、絶対邪魔しないでくれって言われたんだけど
ネズ
まさか実家への帰り道も迷子になりやがったんですか
キバナ
それは流石にn…
うん、たぶんリザードンに案内するだろ

ロトム、電話繋いでくれ!
ネズ
(あっ、迷わないって言い切れないんですね)
ダンデ
もしもし、俺だ
キバナのスマホで合ってるよな!?
先に自分の名前を言え
開口一番でまで詐欺みたいな事になってるぞ
キバナ
はいはい。俺様はキバナ様だよ
ダンデよ三連休の中日じゃなかったのか?家族サービスしねーの?
ダンデ
すまない。今、君の冗談に付き合ってられる余裕が無いんだ
キバナ、君の他にこの電話の会話を聞いている人は居るか?
えぇ…(困惑)
ネズ
あー俺…ネズが居ますけど、聴いたらダメでしたらこの建物を出るので少し待ってください
ちなみに俺以外は居ませんよ
ダンデ
そうか…いや、ネズなら問題ないはずだ
はずって…そこは、問題無いって言い切れよ
ダンデ
君達、今すぐあなたくんを呼んで来てくれ。彼女と話がしたい
はぁ?
キバナ
おいおい、人が居ないの確認しておいて子どもと話がしたいだけって、どう言う電話だよ
それに俺様達を伝書ポッポか何かと勘違いしてんじゃねーか?
ダンデ
勘違いしていない。
俺はあなたくんにポケモンレンジャーとして緊急の依頼があるんだ
キバナ
…あなたちゃんは今現在、レンジャーの仕事中で、ここにいないんだけど
ダンデ
居場所が分かるならすぐに向かって欲しい。
と言うか1人で現場に向かわせのか!?
キバナ
あーもう分かったよ
ネズ、行くぞフライゴンの後ろ乗れ!
ネズ
現場って…まあ、今回はポケモンバトルしないと思いますけど
はぁ、やっぱり俺も巻き込まれるんですね
ボールからフライゴンを出し急いで、向かわせる



っと、到着して建物の中に入ったまでは良いけど、
どーしたら良いんだよ。普通に広くて、そもそも取り調べ室の場所知らないんだけど
ネズ
そもそも、取り調べ室って俺ら立ち入り禁止ですよね。もし仮に場所が分かった所でどうやって入るつもりですか?
キバナ
——お前が囮になって皆の注目を集めてる間に俺様が入る?
ネズ
ふざけんじゃねーですよ!
冗談だって!

あーでもどうすれば…

ジュンサーさん
あの、何かお困りでしょうか?
働いているジュンサーさんに声を掛けられた

どのみち囮作戦なんて実行する気無い、事情を話す必要があるから良いか
キバナ
騒がしくしてすみません。俺様はキバナでこっちはネズなんですけど、ここにポケモンレンジャーのあなたちゃんって居ますか?緊急の依頼があって…
ジュンサーさん
あなた様に!?分かりました、こちらへどうぞ
ネズ
ぅゎぁ…
通してくれるんだ…




あなた
それで…なんでここにキバナさんとネズさんは来ているんですか?
会えちゃったよ…
さすがに取り調べ室では無い所で話してるけど
ジュンサーさん
あなた様に緊急の依頼があるようなので案内しました
あなた
そう…
どんな内容の依頼なんですか?ダンデさんがまた迷子になってるとか言う感じなら、自分達で探して頂けると嬉しいんですけど
ネズ
やっぱり最初に思いつくのはそれなんですね。と言うか訪ねて来てなんですけど仕事中でしたが、時間大丈夫ですか?
あなた
今は休憩時間なので。でも、なるべく手早くお願いします。
そういや依頼内容、俺様も聞いてねぇな

もう一度掛け直して…あ、通話繋がったままで切ってい無かったな。
あなた
お二人も依頼主では無いんですね…
通話中なら、スマホ貸して貰えますか?
キバナ
ああ良いぜ。それとに依頼してんのはダンデだ
あなたはスマホを受け取ると、ハンズフリーとスピーカーフォンを解除して耳に当てた
あなた
——、———。
—————!?!———!
ネズ
勝手に言うだけ言って、俺らに内容は教えないんですか
キバナ
後から、ダンデに聞いてみるか…
あなた
キバナさん
キバナ
お、何…っと
スマホ投げるな!
キャッチしやすくしても、ロトムが浮いてくれるようにしてもビビるから

  注意しようとした時、あなたは近くの窓を開けてピューと指笛を吹いた
あなた
すみません、仕事の優先順位が変わりました。
私はダンデさんの依頼を受けに行きます
そう言い残して、開けたままの窓から飛び降りて…
っておい!
ネズ
ここ1階じゃ無いですよ!
 一瞬、嵐のような強い風が吹き込んで目を瞑る

次に目を開いた時、あなたはポケモンに乗り飛び立っていた


白い大きな空を飛ぶポケモン———






———ルギアに































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閲覧ありがとうございます、作者です。
更新めちゃくちゃ遅くなって申し訳ありませんでした!

次回はダンデさんと夢主様の出会いが明かされるかも?

更新が不定期になりますが、最後まで気長に付き合って頂けると嬉しいです。

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