🐢side
放課後、校舎の端でしゅんとと二人きりになった。
声は普通に出せたつもりだったけど、
胸の奥がなんかざわざわする。
しゅんとは腕を組んで眉をひそめる。
塩っぽく言うけど、目はやっぱり鋭い。
つい「笑」をつけて誤魔化す。
心臓はバクバクで、余裕なんてない。
遠回しに聞かれて、焦りながらも少し余裕を装う。
嘘みたいに軽く言ったつもりだけど、
しゅんとの目が笑っていた。
──見抜かれてる、絶対。
しゅんとが腕を組んだまま少し身を乗り出す。
俺は肩をすくめ、少し照れながら答える。
しゅんとが少し口角を上げる。
遠回しすぎて、逆に俺が赤面する。
声を強めに出すけど、胸の奥はぐらぐらしている。
余裕ぶってるけど、実際はかなり揺れてる。
表では余裕ぶって、しゅんとにからかわれても平静を装う。
でも胸の奥は、確実にザワついて、
ちょっとしたことでドキドキする。
──これが、俺の本当の気持ちかもしれない。











編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。