手足に繋がれた鎖、電撃が流れる首輪、まるで見せ物のようにオレを見る仮面たち
オレは黒の国で誘拐されここに連れてこられたらしい。奴隷市に。そこでオレは商品として売られた。
オレはいろんなやつに買われた。
まず一番最初は太った男。貴族だというそいつはオレの珍しい髪色と整った顔でオレを買ったらしい。そいつは殴るし蹴るし、飯は3日に一回与えられればいい方だった。そいつはオレが衰弱するとすぐにオレを売った。
2番目は若い女。貴族らしいその女はただただ暴力を振るう相手が欲しかったらしい。夫が不倫したとか、子供が言うことを聞かない、とかストレス発散のためにオレに暴力を振るったらしい。そいつもオレが衰弱すると売った。
3番目も4番目も5番目もそんな奴ばっかりだった。でも、オレは耐えた。だっていつか黒の国に戻って⬛︎⬛︎と▲▲と●●をしたいから、また▼▼と一緒に暮らしたいから、また★★たちと遊びたいから、耐えた。耐えていつか救われることを待つんだ。
そしたら辛いこと全て忘れられるだろう?
1番目も2番目も全て、忘れるんだ。忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ忘れろ
そしたら、あいつらと、、、また、、、
あれ?あいつらって、、、
ガバっ
ツカサが跳ね起きる
ツカサはベッドから出て着替え、今日の支度をする。
部屋を出て食堂へ向かう
いつも通りの今日がまた始まる
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!