一応言うとCP要素0のつもりで書いてますが、見る人によってはもしかしたらあるかも、、、?
僕には仲の良い幼馴染が2人いた。1人目はネネという家が隣の一つ年下の少女。彼女は人見知りで初めて会った時はそこまで話せなかったけど、互いの共通の趣味がショーであることをきっかけに仲良くなった。2人目はツカサくんという少し家が離れた同い年の少年だ。カミシロ家とテンマ家は代々続く魔法使いの家であり、昔から会うことがあったのだ。ツカサくんもネネと同じようにショーをきっかけに仲良くなった。それから僕はツカサくんとネネと3人で遊ぶようになったのだ。ちなみにネネとツカサくんは僕がツカサくんを家に誘ったときに出会ったんだ。
こんな感じで僕たちは遊んでいたんだ。
あの日までは
途切れ途切れにサキくんは言う。
有り得ない そんなことは分かっている。ツカサくんは無事ではない、絶対に
結局何日経っても帰ってこなかったけど。
それから僕は必死でツカサくんを探した。魔物がいる森も、治安の悪い通りも、国中全てを探しまくった。
もしかしたら誘拐されているかもしれない、と奴隷市の情報も全て探り当てた。ネネも協力してくれた。
探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探して探した
そしてついに見つけたんだ
ああ、ツカサくん、こんな形で見つからないでくれよ
紙には『商品 金髪グラデーション 11歳 男 所有者 エム・オオトリ』と書かれていた
ベッドから跳ね起きる。
結局あのツカサくんが誘拐された日から僕はツカサくんに会えていない。シホくんを白の国に(方法は秘密)送りはしたけど、白の国と黒の国は仲が悪く僕はツカサくんのいる白の国には行けない。エムが善い人というのは黒の国にも伝わってくるぐらいだから安心はしている。それにシホくんからツカサくんは記憶がない、と聞いているのでもし会えたとしてもツカサくんは困惑する。だから、だけど
コンコン
ドアをノックする音が聞こえる
今日もまた変わらないはずの一日が始まろうとしている
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。