第8話

スキー
135
2025/04/01 15:36 更新
あなた
私、上行ってくるー!
黒羽快斗
俺も行くー


自由行動OKだから基本皆自分の滑りたいコースに行く

中森青子
青子も行くー!


青子の声が後ろから聞こえた

あなた
え?


振り返ると、さっきまでいなかった青子がスキー板を引きずりながら必死に追いかけて来ていた。


その姿を見て、なんとなく違和感。

あなた
青子、本当に大丈夫?
中森青子
大丈夫!青子、スキーの経験くらいあるから!

そう言いながらも足は震えて不安定。


もしかして、無理に上から滑ろうとしてる?




うーん。


あなた
じゃあ、私達も一緒に下で滑るよ!
中森青子
えっ?!いいって!本当に大丈夫だから!

慌てて首を振る青子

黒羽快斗
いや、お前絶対滑れねェだろ
中森青子
す、滑れない訳じゃないし!
黒羽快斗
はいはい、転んでも泣くなよ?

快斗がニヤッと笑いながら言う

中森青子
もう!!

青子がストックを振り上げた




うん、やっぱり無理してるね。


あなた
私達、青子と一緒に下で滑る!
中森青子
心配しすぎー!


そうは言っても、青子の表情が安心したように見えた。


あなた
ねー快斗?
黒羽快斗
しゃーねーなー!


なんて言いながら、つまらなさそうに前を向く。

でも、その口元は何となく笑っていた。






あなた
青子、可愛いね


青子は青色のスキーウェアをふわっと着こなしていて、
いつもよりちょっとお洒落に見える。


中森青子
あなたの下の名前も可愛い!
あなた
へへ、ありがと


私のスキーウェアは白。

こんな真っ白な雪の中じゃ目立たない色だ。



あなた
快斗はまぁ、…似合ってるね

快斗は紫っぽい黒に近いウェア。

本人は気にしてないみたいだけど、意外とスタイルがいいからそれなりに決まってる。

黒羽快斗
なんだよそれ

快斗が呆れたような顔をする

黒羽快斗
素直に『カッコいい♡』って言えよ!
中森青子
凄い!あなたの下の名前の声だ


青子は素直に快斗の凄さに感心している様だった。


私は、私の声なのがちょっと悔しかった。



うわぁ?!!
中森青子
キャー!!!

あなた
青子、大丈夫!?
黒羽快斗
大丈夫じゃねェだろうな

快斗が呆れたように言う。



確かに、転びまくってるし、周りの人にもぶつかりまくってるしで、もう見てられない。



直ぐに転がっている青子に近寄って立ち上がる手伝いをする。



中森青子
スミマセン




なんとか青子を回収して、快斗と二人で両腕を支えながら一緒に滑ることに。


中森青子
これなら滑れる!

青子が得意げに言う。





確かにさっきよりスムーズかも?



……なんて思った瞬間。

中森青子
わわっ!?
青子が思いっきり転んだ。



当然、真ん中が転ければ両サイドの私たちも______



黒羽快斗
うぉっ!?
あなた
ヤバッ!!


ボスッ








顔を上げると、私たち三人とも雪まみれ。


その姿があまりに間抜けで、思わず笑いがこみ上げてくる。



黒羽快斗
ちょ!笑うなよ!
あなた
だって…、、!
中森青子
私のせいでごめん〜!!



でも、青子も笑ってるし、快斗も小さく吹き出してる。




周りから見たら、ただの雪まみれの変な三人組だろうな。






でも、なんかこういうの、嫌いじゃない。



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