第7話

るぅと目線 中編
1,263
2020/08/01 06:08


あの少年と出会ってから、3ヶ月くらいが経ち、僕らは親友のような関係になっていた

でも、気になる事が一つだけあった

彼は……自分の名前を教えてくれないのだ

どんなにしつこく名前を聞いても、別の話題を出されて毎回もみ消されてしまう


彼は僕の名前を知っているのに……


何だか、自分にだけ隠し事をされているような気がして嫌な気持ちになった



ある日の昼間の事

僕はいつも通り、食料を探して森の中をさまよっていた


すると突然、人間の悲鳴が森の奥から聞こえた



「ったぁ?!?!」


るぅと
るぅと
…………?


僕は、声のする方に走って行く

……するとそこには、あの少年の家の写真に写っていた少年らしき人が、恐ろしい物を見る目で僕を見つめてきた

???
お、狼ッ…?!
???
誰か…ッ! 誰かぁッ!助けて!


彼は泣き叫びながら、必死に助けを求めていた

るぅと
るぅと
…………


彼は……

いなくなった……あの少年のお兄さん……?

るぅと
るぅと
あ、あの…………
???
やめ…やめてくれ……近寄るなッ!狼…ッ!
???
お前がッ!お前が母さんを殺したんだろ…ッ?!
死んでくれ…ッ!死ねッ!死ねよ……ッ
るぅと
るぅと
…………


昔死ぬほど浴びせられた罵声を思い出す


『お前はこの世に存在してはいけない』

『死ね、醜い狼』


るぅと
るぅと
ッ……
???
お前らなんかがッ!この世で…ッ!生きていいわけないんだぁッ!


彼は、脅えているだけ

きっと何か、昔の思い出が邪魔をしているだけ……

本心は、そんなこと思っていないはず……

るぅと
るぅと
だ、大丈夫…僕は貴方を殺さない…から……
???
嘘だッ!死ねッ…
るぅと
るぅと
…………


大丈夫、大丈夫……

僕は彼を傷つけない……


僕は、ゆっくりと彼に手を伸ばす

彼の頬に手を当てて、安心させるように彼に言う

るぅと
るぅと
大丈夫ですよ、安心して…?
???
ッ…………
るぅと
るぅと
…………


パァンッ!

るぅと
るぅと
あ"が"ァッ…?!


すると、突然僕の腹に激痛が走った

僕は慌てて後ろを振り向く



「あたったぞ!行け行け!」

「狼を捕えた!」

るぅと
るぅと
ぁ"ッ…う"ぁぁ…………


腹から大量の血が漏れ出す

僕は地面に横たわって、出血を止めようと必死に手をおさえる


いつの間にか、僕らの周りには沢山の村人が集まっていた

るぅと
るぅと
た"す…ッ…助け"て……


僕は黒い髪の少年に助けを求めるが、彼は震えて動かない



「まだ生きてるぞ!もう一度撃て!」



一人の男がそう言った瞬間、後ろからカチャッと銃を構える音が聞こえた


僕…………死ぬのかな

何も出来ないまま…………

るぅと
るぅと
ッハァ…ハァッ……あ"ぁ"……


そう思った時にはもう遅く、男は銃の引き金を引いた











パァンッ"!!!!!!!!!!


















































固く目を閉じる

…………が、数秒経っても激痛は走らず、僕はゆっくりと目を開けた

るぅと
るぅと
…………はぅあッ……?!
???
ぅ"ッ…がぁ"あ…………


…………僕の視界には、赤い髪に赤黒い血

るぅと
るぅと
あ…………




























































































そこには、あの少年が肩から大量の血を流してこちらを見つめている姿があった



???
…………るぅちゃん…







バタッ
















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(´;ω;`)






書いてなかったけど、森で出会った少年は赤い髪ってことにしといてください‪( ◜௰◝ )‬

もう誰かわかるだろうけど‪( ◜௰◝ )‬


後、現在るぅとくんは12歳です‪( ◜௰◝ )‬



もしかしたら中編2つになるかもしれません(´・ω・`)


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