第28話

同じこと
17
2026/02/23 11:45 更新
次の日。

教室の空気はいつも通り。

でも私の中は全然いつも通りじゃない。

視界の端に、駿佑。

でも今日は見ない。

決めた。

もう振り回されない。
男子
男子
ねぇ、プリントとってくれない?
後ろの席の男子が声をかけてくる。

優しいタイプ。

前から普通に話してたけど、

今日は少しだけ距離が近い。
男子
男子
ありがと
笑う。

ちゃんと笑う。

自分でもびっくりするくらい自然に。

昼休み。

その男子と購買に行く。

並んで歩く。

ちょっと肩が触れる。

わざとじゃない。

でも避けない。
男子
男子
最近元気ないよね?
心配そうな顔。
○○
○○
そんなことないよ
笑う。

大丈夫なフリ。

教室に戻ると、

空気が一瞬止まる。

視線。

駿佑。

じっとこっちを見てる。

その男子が何気なく言う。
男子
男子
今日放課後さちょっと残れる?
○○
○○
え、うん
軽く答える。

わざとじゃない。

でも。

駿佑のペンがカタンって落ちる。

目が合う。

今度は、

逸らさないのは向こう。

その目が、

昨日までよりずっと冷たい。

放課後。

廊下でその男子と笑ってたら、

腕を掴まれる。

強くはない。

でも、確実に止められた。
道枝駿佑
道枝駿佑
…何してんの
 低い声。
○○
○○
別に。
振りほどく。
○○
○○
友達だよ
自分が言われた言葉。

そのまま返す。

駿佑の目が揺れる。
道枝駿佑
道枝駿佑
…あいつと?
○○
○○
駿佑には関係ない
静かに言う。

胸が痛い。

でも止まらない。
○○
○○
好きにしていいんでしょ?
その一言で、

空気が張り詰める。

駿佑の喉が動く。

何か言いかけて、

でも言えない。

その沈黙が、

余計に傷つく。
○○
○○
じゃあね
背を向ける。

でも。

数歩進んだところで、

震える声が背中に届く。
道枝駿佑
道枝駿佑
…俺は嫌や
足が止まる。

心臓が跳ねる。

でも振り向かない。

振り向いたら、

全部終わる。




















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