話しかけてくれた…
嬉しくて、ニヤけそうだけど
その気持ちを抑えて
冷静さを保つ
'
“婚約はしない”
その言葉が、頭の中で木霊する
ユンギさんのその言葉は
あまりにも、冷たかった
なんで、そんなこと言うの?
小さい時から、
お嫁さんになるんだって
必死に努力してきたのに
ユンギさんのこと
大好きなのに
そんなの
信じられないよ
いや、
絶対に信じたくない
その時
頭の中に、あの女の子が浮かんだ
大切な人…
それは多分、この前の女の子だろう
私の今まで積み上げてきたものが
音を立てて崩れていった
“そんなのイヤだ”
そう言いたい
それに、私は
今にも涙がでそうなのに
必死に
心の中でとどめる
私の家は
決してミングループに逆らってはいけない
そういう家系だから
言いたいことも言えないし
“愛してる” の言葉さえも
口にしてはいけない
でも、そんなの
酷すぎる_______
'
'
ユンギさん、
なんであなたはそんなに
いつも、私に
そんなに冷たい笑顔を見せるの________?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。