2月__
今日は初と社の大学合格発表の日だ。
ソワソワしながらスマホを握る。
(俺のことじゃねぇけど、すげぇ緊張する…)
もし受かっていたら伝えたいことがあるんです__
両手を合わせて祈り、深呼吸をする。
プルルルッ__
スマホの電話音が鳴り、すぐに画面を確認すれば初からだった。
いつもの調子で喋る2人。
今日はどちらが電話を取るかで競っていたらしい。
「合格したよ」
2人の声が重なって耳に響く。
あぁ、そっか、そっか…!!
俺は2人が頑張って勉強していたことを知っている。
たまに会う時だって、勉強道具を持ってきて頑張っていた。
2人の努力を本当に良く知ってるんだ。
だから、気づいたこともあった。
電話越しに息を呑む音が聞こえた。
__2人と出会って、そろそろ一年。
受験が終わったら、伝えようと思っていたことがあった。
初詣の日から、もう自分の気持ちに気づいていたのかもしれない。
やっと気持ちの整理が付いて、2人の気持ちに"向き合おう"と思えたから。
次は俺が頑張る番__
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▽▽
数時間後、2人が家へやってきた。
テーブルには2人の好きな料理を沢山並べた。
(デザートにケーキまで買ったし…)
少し照れくさくなりながらも、2人の嬉しそうな様子を見て安心する。
(色々作って良かった)
2人の笑顔が見れただけでも充分満足。
上機嫌でコップを取りにキッチンへ向かう。
コップと飲み物を用意している中、社が声をかけてきた。
__
社がぽつりと呟いた。
(そうだ…告白の返事もしないと…!)
社の言葉にバクバクと鳴りだす心臓。
(なっ…何言ってんだ俺…!?)
咄嗟に社の言葉に反応すると、2人が驚いた顔をした。
お互い顔を見合わせ、こちらに顔を向ける。
2人共気になっているのだろう。
真剣な顔で見つめられる。
痛いくらいに響き続けている心臓の音。
でも、絶対に逃げない。
真剣な2人に、俺も答えたいから。
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▽▽
__初めは、世間体ばかり気にしていた。
同性からの告白。しかも相手は高校生。
周りからどう思われるだろうか。
いや、それ以上に2人が心配で堪らなかったのだ。
でも、初と社は自分の気持ちを曲げなかった。
そんな2人が、俺は__
自分でも頰が赤くなるのが分かる。
でも、絶対に伝えたいから。
顔をグッと上げ、2人を見つめる。
__
__
これが俺の返事だ__












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。