カンタside
気づいてしまった…トミーに対する感情…もうトミーにはバレてしまったのかを考えてしまう…もし、バレたならきっともうコンビではやっていけないだろうと思った…だから、俺はこの思いは心にしまおうと決めた
家に帰るとトミーはいなかった…どこに行ったのだろうと思ったけど、今は会いたくない…会ったとしてどうすればいいのかわからなくなると思う…
誰かに声をかけられ、体をビクッとビクつかせ振り返るとそこにはまんずがいた
顔が火照りながら自分の気持ちをまんずに伝えると
まんずに聞かれて、改めて考える…
しかし、まだどうしたらいいのか分からない気持ちともし、言ったとしてその先に待っている結末を考えると怖くなった…
簡単に言うけどそんなん出来るはずもない…
そんなのもうコンビではいられなくなる
少し冷たく言い放った言葉にやばいと思って、まんずの顔色を伺うかがうとまんずは苦しそうな笑顔を浮かべていた…
気づけば、頬に涙が伝ってた…動揺、混乱、戸惑い、色んな感情が混ざったのかもう何がなんだかわかんない…
すると、勢いよく開けられたドアから帰ってきたトミーが家に入ってきた
真っ先に気づいてくれた嬉しさと泣き顔を見られたくない気持ちが入り交ざって、トミーに背を向けた
すぐさま、階段を駆け上がり、自分の部屋に閉じこもった
どんどん涙が溢れてくる、まるでダムが壊れたように…呼吸も荒く、苦しい…それならいっそ、このまま何も考えないよう楽になりたいと思った…その時、俺の部屋のドアがノックされた
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!