【福岡県　博多市】

ん？なんで東京住みのワタシが九州にいるかって？
お前らジリ貧だったろって？

そりゃそうなんだけどね、だから来てるっていうか…

あー、事の発端は二日前＿＿

【二日前　東京 上野のバー】

と、いう訳で全額負担の九州出張！！！（納得していない）

仕事はとりあえず後でするとして、とりあえず
近くにあった焼き鳥屋にふらっと立ち寄る。

戸を開けると、香ばしい匂いが鼻を突いた。




カウンターの席に腰掛けてメニューを開こうとしたその時。




Pi Pi Pi…

非通知着信がなった。道中、適当にばらまいてきた
チラシを見たお客だろう。

そそくさとトイレへ駆け込み、他に誰も
入っていないことを確認して対応をする。


…ん"んん！

プツッ…ツー…ツー…


一仕事終わり。
電話を切って、早く注文をしようとドアを開けようとすると

ドアに何か挟まっているのに気付いた。
赤くて薄っぺらいなにか…

これは

引き抜こうとすると、その羽は瞬時に
ドアの隙間から抜けてしまう。


それを見て、ワタシはようやく自分が
やらかしてしまったことに気づいた。

急いでトイレのドアを開けて、店を飛び出して羽を追う。

少し行ったところで羽は角を曲がり、そこに待っていたのは、

白々しく『偶然』などと言ってヘラヘラ笑っているだけの
No.2（か3）に背を向け、焼き鳥屋へ戻ろうと足を進めたとき。


前から刃物みたいな羽が喉元目掛けて飛んできた。



…コロす気満々じゃねーか。

そう言って、ワタシは『ボトル』を彼の足を狙って投げる。

瞬時に手へ帰ってきた『ボトル』には、
液体が満タンに入っていた。

唖然としているNo.2を横目に
路地から飛び出して、住宅の屋根まで跳ぶ。

勿論、相手は個性を使ってすぐ追ってくる。

…まぁ、私をここまで追ってくる、ということはつまり

羽を飛ばしてこちらの体勢を崩す＆万が一当たれば捕獲もできる。

屋根の上は足場が少ないから、小さい無数の羽を避けるのは難しい。
しかも自身は浮いてるから、そのハンデはナシも同然。
あまりにもこちらが不利な状況。

万能な個性だしテクニックが半端じゃない。







それでも逃げるけど。

段々体力が尽きてきたのを感じる。

背後から飛んで来たのを避けたのは、結構ギリギリだった。

ホークスは笑いながらそう言う。舐めてるな若造。




背中を盗み見ると、まだまだ大きい翼。
私の体力と彼の羽、どっちが先に尽きるかは一目瞭然だった。

…やっぱり昼ご飯抜いたのが痛かったなー…

私は彼の目（・）を狙って小さめの『ボトル』を投げた。

流石に飛ぶのをあきらめたホークスが地上に降りたつ。
まぁ【視力0.03】で飛んでたら危ないわな。



パシッ。ボトルが手に帰ってくる。

屋根の上に二本のボトルを置いて
何とか逃げることに成功した。

【二日後　東京 上野のバー】

ハムチーズ様からのリクエストで、
【やらかしたクラウンちゃんがホークスに追っかけられるお話】
でした✨

こんな感じで良かったですかな…
リクエストありがとうございました！！