ジェシーside
一目惚れだった
あれは俺がまだ名の売れていない頃
俺は元々普通の恋愛小説を書いていた
その時に髙地さんの前の担当さんの目に止まって
2人で二人三脚で頑張ってきた
その方が、この度おめでたということで
1度仕事を離れることになった
凄く悔しそうにしていたけど…
その方が、この人なんだけどね、と言って
1度目にした事があった
笑顔で仕事に取り組んでいて
自分が担当している人との打ち合わせでは
いっぱいケアをしている姿も見た
たまに叱責を入れていた事もあった
そんな彼に俺は夢中になった
その時に、担当さんに言ってみたんだ
《官能小説》を書いてみたい、と
そしたら担当さん、テンション上がって
打ち合わせが始まったら
そこからは秒で完成した
そして今はそれが大ヒット
この上なく嬉しかった
そんな担当さんから、髙地さんに変わると知った時
本当に俺はこんなに幸せになっていいのかと思った
そして俺は好きな人を目の前にして
襲った
「さと、さ…っ!」
『ジェシーって呼んで?』
『俺の名前、ジェシーって言うの』
「じぇs…んっ!」
俺の腕の中で
キスだけで何度も果てる愛しい人
処女だったんだね…
そりゃそうか
普通の人は、ね
これからもっと俺好みにしていくよ、貴方を
だから、貴方が俺に堕ちるまで
貴方を離すつもりはない
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。