落ち着いた雰囲気のカフェで、おんりーと向かい合い座りながら、頼んだアイスミルクティーを飲んで息をつく。
とても美味しくて、お店のチョイスまで完璧だなと関心してしまう。
少し緊張が解けたのを見てか、おんりーが口を開く。
ただ、それだけ。
それだけなのに、どくりと胸が鳴る。
自分を落ち着けるように視線を落とし、ミルクティーを見つめる。
おんりーは、ふふっと笑みを零した。
言われて、はっと恥ずかしくなった。
くつくつと笑う彼の笑みは、優しいものに変わる。
彼の活動する世界からは、それがどれだけ難しいことか。
話を聞かなくても感じ取れた。
彼の表情が、また穏やかに緩んだ。
こんなに表情を変える人だったっけ…。
驚いた。
社長に話すほど、大きな話になっていたなんて。
でも、それはそうだ。
プライベートとはいえ、あなたは一応ひとりの視聴者である。
隠したまま会いに行こうとした時のリスクを、彼はしっかり考えていたのだろう。
彼は聡明で冷静な、立派な実況者だ。
若いうちにできることやりな、みたいな感じだったと、おんりーは苦笑いした。
なんて信頼し合える仕事仲間だろうか。
そして、こちらの世界に戻ってきてからのことを、お互いにゆっくり話した。
時間と共にアイスミルクティーの氷は、すぐに溶けていった。













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!