第38話

オールドルーキー①
422
2024/04/08 08:19




中川「この前連絡したビクトリーのものなんですけど」


監督「あービクトリーさんね。掛けてお待ちください今呼んできます」


あなた
初めまして
華翔かしょう かえでです

綾野「君が今注目の華翔選手」
あなた
そんな注目だなんて
私なんてまだまだ全然ですよ

中川「華翔選手にお話がありまして」
あなた
なんでしょうか
中川「ビクトリーとマネジメント契約結びませんか?」
あなた
すいません
マネジメントは全部お断りしてるので
そろそろ練習戻らないとなので失礼します



中川「やっぱりか」


綾野「やっぱりって?」


中川「噂で聞いてたんですよ。華翔選手がいくつものマネジメント契約を断ってるって」


綾野「そうだったの」


中川「話も聞いて貰えないのか」


監督「すいません。マネジメントの話ですよね。」


綾野「なんでマネジメント契約したくないかご存知ですか?」


監督「本人に聞いても何も言わなくて」


綾野「今日の練習見学させていただいても」


監督「それはもう全然大丈夫ですよ」


綾野「ありがとうございます」






先輩「楓早く繋いで」


監督「スピード上げてけ」
あなた
はい

先輩1「早く動いてよ」


先輩2「今は自分で行けるでしょ」
あなた
すいません

中川「華翔選手ずっと怒られてません?」


綾野「思ってたより気が弱いのかも」









中川「華翔選手、お疲れ様です」
あなた
まだ居たんですか
マネジメントには興味無いって言いましたよね

綾野「また来ますね」
あなた
何回来てもマネジメント契約しませんから








中川「プレー中はあんなに弱気だったのにマネジメントの話になると強気ですよね」


綾野「マネジメントを拒む理由がきっとあるんだよ」


中川「でも話すらさせて貰えないんじゃ」


芳根「どうしたんです? 2人して頭抱え込んで」


中川「華翔選手が何考えてるのかわからなくて」


芳根「華翔選手って?」


綾野「現役高校生のプロバスケットボール選手」


中川「高校3年生で今1番注目されてるバスケ界の新星」


芳根「競争率高いってこと」


中川「違うんです。本人がマネジメントに興味ないって」


増田「声掛けてもらえるだけありがたいと思わなきゃ」


綾野「きっと何かあるんだと思うんですよね」







綾野「おはようございます」
あなた
ほんとに今日も来たんですね

綾野「もちろんです。なぜ華翔選手がマネジメントを嫌がるのかも気になりますし」
あなた
別に説明する義務ないじゃないですか
今日のところはお引き取りください

中川「待ってください。お願いします。理由だけでも教えてくれませんか?」
あなた
人に言いたくないことだってありますよね
男の人2人とか尚更

綾野「わかりました。今日のところは帰ります」






中川「なんで帰っちゃうんですか」


綾野「あのまま居たら気が変わったとしてもビクトリーと契約してくれない気がして」


中川「でも理由話してくれないなら分からないじゃないですか」


綾野「どうにかして理由聞けないかな?」








芳根「私ですか?」


綾野「頼めるの塔子ちゃんしかいなくて」


中川「男ふたりじゃダメなんです」


芳根「私が言って話してくれなくても何も言わないでくださいね」












芳根「初めまして私ビクトリーの深沢です」
あなた
あの2人に言われて来たんですか?

芳根「まあ、マネジメントが嫌な理由だけでも教えて貰えないかな?」
あなた
どうして私なんかのことそんなに

芳根「理由聞かないと諦めきれなくて」
あなた
わざわざ別の人の来てもらって理由言わなかったら私が悪い人みたいになるじゃないですか

芳根「理由教えてくれないかな?誰にも言って欲しくなかったら言わないから」
あなた
わかりました
今から練習あるので夜でもいいですか?

芳根「じゃあまた夜来ますね」




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