今日はライがあなたの訓練を担当する日だったが、時間になっても訓練場に来る気配はなかった。
ライはあなたの部屋へと向かい、ドアをノックする。
軽くノックをしても返事はない。
そっと扉を開けると、ベッドの上であなたが体育座りをして丸くなっていた。
ライは静かに近づき、しゃがんで目線を合わせる。
そう聞くライの声は驚くほど優しい声だった。
その声にあなたは小さく呟いた。
ぽつり、ぽつりと言葉が落ちる。
膝を抱く腕が震えていた。
ライはあなたのそばに座り、そっと寄り添った。
あなたはぎゅっと唇を噛んだ。
あなたは顔を上げ、揺れた瞳でライを見た。
ライはまっすぐあなたを見つめる。
柔らかい笑顔。
絶対に守ってくれる、そう思わせるような。
ライは立ち上がる前に、もう一度だけ優しく言った。
あなたは胸に手を当て、ゆっくりと頷いた。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。