第15話

身の毛がよだつ
1,522
2023/11/06 11:34 更新
VERNON
VERNON
あれは疲れてないと思うけど。
全く聞き取れなかったがボソッと言う声がして振り返る。
(なまえ)
あなた
ん?なんて言いました?
VERNON
VERNON
アニ、なんでもないよ。
そう言って椅子から立って再び鏡の前へ向かうヒョンに小走りで追いかけ、ボノニヒョンの肩を組むスングァニヒョン。クプスヒョンの声で練習が再開したが、僕が相当疲れているせいか練習を早めに切り上げてくれた。
宿舎に戻りシャワーを浴び終わると非通知番号から不在着信が2件入っていた。アイドルの仕事をやっている以上、知らない電話番号から着信が入った場合僕達は出たり掛け直したりといった行為は禁止されている。念の為電話番号を確認していると、また非通知番号から着信が入った。
(なまえ)
あなた
どうしよう…
DK
DK
あなた〜。シャワー浴び終わった?入っていい?
(なまえ)
あなた
あ、どうぞ。すみません報告しなくて。
DK
DK
いいよいいよ〜。そろそろかなって思ってたし。ところでそれ出ないの?
(なまえ)
あなた
それが、この着信非通知番号なんですよ。
DK
DK
え、いたずら電話?
(なまえ)
あなた
わかんないです。でもこれで着信が来るの3回目なんですよ。
DK
DK
マネージャーに対応して貰った方がいいね。一応着信拒否しときな。
(なまえ)
あなた
分かりました。
次の日になり撮影の為に宿舎を出てスタジオへ向かう車の中。
JEONGHAN
JEONGHAN
はい、あなた。復唱してね。
(なまえ)
あなた
はい
JEONGHAN
JEONGHAN
女の人と親しくしない!はい!復唱!
(なまえ)
あなた
オンナノヒトトシタシクシナイ。
JEONGHAN
JEONGHAN
もっと気持ち込めて!はい!
(なまえ)
あなた
女の人と親しくしない。
JEONGHAN
JEONGHAN
はーいよく出来ました!
(なまえ)
あなた
こんな事しなくても自分の立場くらい分かってますよ。
JOSHUA
JOSHUA
僕らはあなたの事が心配なんだよ。
いくら心配してくれてるとはいえ僕にだけ復唱させるって…
DK
DK
あ、そういえばマネージャーに昨日の事言ったの?
(なまえ)
あなた
あ、忘れてた。
WONWOO
WONWOO
なんの事?
DK
DK
いや、あなたが…
(なまえ)
あなた
ヒョン!言わなくていいよ!多分間違い電話だから
DK
DK
そ〜?あなたが気にしてないならいいけど。でも一応マネージャーに相談しときな。
JOSHUA
JOSHUA
なに?なんの事かな。
JEONGHAN
JEONGHAN
俺達に秘密事?
うわ、目が笑ってない。でも言うと面倒くさそうだしなぁ。ディエイヒョンとかボノニヒョン辺りだったら言っても大丈夫かもな〜。
DINO
DINO
俺にも教えてくれないの?
ディ、ディノヒョン。そんな目で見ないで!
(なまえ)
あなた
はぁ。じ、実は…
SEUNGKWAN
SEUNGKWAN
非通知番号から電話!?
結局全員に話すことになってしまった。ただの間違い電話かもしれないのに。聞く人にとっては自意識過剰だと思われるからドギョミヒョンとマネヒョンにだけ相談すればいいと思ってたのに。
WOOZI
WOOZI
携帯、見せて。
(なまえ)
あなた
あ、はい。
S.COUPS
S.COUPS
1回、2回は5分開けて着信が来てるのに対して、その1時間後に3回目の着信が入ってる。
(なまえ)
あなた
間違い電話かもしれないですし、そんな深読みしても意味ないですよ。
WOOZI
WOOZI
着信拒否してから着信履歴見たか?
(なまえ)
あなた
いや、見てないです。
WOOZI
WOOZI
ヒョンこれ。
S.COUPS
S.COUPS
うわ、マジか。
(なまえ)
あなた
え?なんですか?
ウジヒョンから見せてもらった画面には数百件を超える着信履歴が記載されていた。身の毛がよだつ光景に息を飲む。
ウジヒョンが僕のスマホを見ている間も着信数は増えていった。
VERNON
VERNON
とりあえずマネヒョンに報告しよう。
THE 8
THE 8
それもそうだけどあなたを1人にさせるのは危ないから誰かが付いてないと。
職場についてスタジオ入りすると着信はピタリと止んだ。
全員
全員
안녕하세요~.SEVENTEEN임니다.よろしくお願いします!
監督
今日はダンスシーンの撮影ですね。
S.COUPS
S.COUPS
はい。よろしくお願いします。
女性
あの…あなたさん。こんにちは。
(なまえ)
あなた
あ、こんにちは!あれ?昨日で撮影終わりましたよね?どうしたんですか?
女性
あ、せっかくなら最後まで見届けようと思いまして。
(なまえ)
あなた
なるほど!なら完璧なダンスお見せしますね!
女性
楽しみにしてます!
その日はメンバーの誰かしらが僕の隣にいて、ヒロイン役の子と談笑している時も会話に入ることはなかったが常に隣にいた。
衣装チェンジになりメンバーの誰よりも早く準備を終えた僕は、控え室に1人で戻った。控え室に戻る道中、ヒロイン役の子に話しかけられた。
女性
あなたさん、ご相談があって…少しいいですか?
(なまえ)
あなた
あ、はい。
連れて来られたのは人気のない廊下の先にある会議室。中へ誘導され扉を閉められた瞬間、僕は違和感に気がついた。
女性
私、ずっと前からあなたさんの事好きなんです。
(なまえ)
あなた
え、あ、そういう気持ちには答えられなくて。
女性
アイドルじゃなければ私の気持ちに答えてくれるんですか?
(なまえ)
あなた
いや、そういう意味じゃなくて…それにずっと前って僕達この撮影で初めて会いましたよね?
女性
SEVENTEEN TV見てたんです。その時からのファンで。
(なまえ)
あなた
え、Carat…なんですか?
女性
そうです。オーディション受ける時も気持ちが高鳴りすぎて自分がCaratだということを隠すのに苦労しましたよ。
そう話ながらゆっくりと近づいてくるヒロイン役の女性。
女性
中でも私、あなたさんの事がとてつもなく好きで。
(なまえ)
あなた
あ!僕!次撮影があるので!
振り切ろうとすると抱きつかれその衝動で倒れ込んだ。
女性
電話、なんで出ないんですか?
その言葉を聞いた瞬間背筋が凍った。静まり返っている中、僕の携帯は鳴り続けていた。多分ヒョン達だ。電話に出ようと思い携帯に手をかけた瞬間、奪われた。
女性
ダメですよ〜、私からの電話に出ないのにメンバーからの電話には出るなんて嫉妬しちゃいます。

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