曲の中でのヒロイン役の女の子はやる気に満ちていて監督の指示に従順に従っていた。
順番は年齢順で撮られ遂に僕の番が来た。
僕とヒロインは図書室で同じ本を取り合うというとてもシンプルで在り来りな内容の物だった。
監督のカウントで演技が始まった。
ヒロインが本を探し、見つけて手を伸ばしたところにすかさず僕も手を伸ばす。お互いの手が触れ合った衝動で見つめ合い僕がヒロインに恋をする流れだ。
無言で続く演技。手が触れ合って見つめ合うところまで来て演技は終わった。だが監督がもうワンテイク出した。僕は完璧だと思ったがヒロイン役の子が戸惑ってしまったらしい。台本通りならヒロインは無表情で見つめるシーンだったが、ビデオを見直すと少し恥ずかしがっているように見える。
セットに向かおうとすると着替え終わったメンバー達が僕の撮影を見に来たらしい。手を振ってセットに向かう。
そしてまたも監督のカウントで撮影は始まり今度こそ僕は完璧にやり遂げたと思ったが、またしてもヒロイン役の子が顔を赤らめた。
そして休憩が終わり再び撮影をするために控え室からスタジオに向かうとヒョン達がゾロゾロと着いてきた。
スタジオに着き“お願いします”と一言挨拶をしてからスタジオ入りする。僕に続いてヒョン達も“こんにちは”と挨拶をして入りる。
ヒロイン役の子から離れてヒョン達の方へ向かう。
そう言ってその場を離れセットに向かった。
休憩を挟んだおかげか3テイク目でOKが出た。今日の撮影はここで終わりだがまだ個人のシーンしか撮っていない。これからダンスシーンやヒロインとメンバーとで絡むシーンも撮る。気を緩めないように気をつけなきゃ。
そう言ってスタジオを出ようとすると監督に止められた。
SEVENTEENを売るいい機会かもしれないけどデビューし始めたばっかりだし演技じゃなくてアイドル活動に専念したい。
スタジオを出て控え室に向かうと準備を終えたヒョン達が待っていた。
事務所に戻り練習をするために練習室に向かった。
そう言って5回程踊った。ホシヒョンが“休憩”と言った瞬間メンバー達が地面に倒れ込む。
5回踊ったあともホシヒョンは元気でメンバー全員に水を配っていた。


























編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。