そして迎えたデビュー日はショーケースを1時間生放送しただけで案外サクッと終わった。ファーストミニアルバムでのデビュー日が3日後に迫った今、練習以外にしなくてはならないものは無い。
動画を取り、踊って確認するの繰り返し。これをかれこれ2日は続けている。あと3日同じ工程を繰り返すとなると気が遠くなる。
MVで何度か合わせたが、MVはあまりダンスが入らないから1部を完璧に合わせればいいという問題だったが、これからはそうもいかない。全員の息をピッタリと合わせなければならない。大所帯だから完璧に合わせるのは指南の技、だか息ピッタリのダンスに驚かない人達はいないだろう。
水を渡しながら隣に座ってきた。
ファーストアルバム発売日までの3日間、猛練習をするとみんなで決めて1日目なのにも関わらず疲れ果ててしまった。調度良い高さのディノヒョンの肩に自分の頭をコテンと寄せる。
しばらくそのまま2人で座っているとハニヒョンがこちらに向かって来た。
完全に忘れていた。プロジェクトが終わっても一応カメラを回すとスタッフに言われていた。僕は急いで立ち上がりカメラの死角になる所に向かう。
カメラの死角になる場所でグデーと座っていると今度はディエイヒョンが来た。
そうだ。僕はジュニヒョンに教えて貰って簡単な中国語を勉強していたのだ。
僕の中では僕と入れ替わりになるはずだったディエイヒョン。元々は中国語を学ぶ気なんてなかった。練習がきつく、デビュー出来るか不安で練習生を辞めたがっていた僕とは真逆だったヒョンは、韓国語が分からなくても一生懸命練習に着いてきていた。そんなヒョンを見ていたら、自分の行動が他のメンバーにとって不愉快にさせていたことに気づいた。
そして、まだ言語理解が乏しいディエイヒョンの不安を取り除こうと仲良くなることを決めたのが中国語を勉強し始めたきっかけだった。
そして、3日間続いたものすごくハードな練習を終え僕達はファーストアルバムを発売した。
「SEVENTEEN TV」や「SEVENTEEN PROJECT」を配信していたおかげかCDの売れ行きは上々。2015年度新人ボーイズグループの中で最多記録となった。
様々なテレビに出演する予定となっている僕達はダンス、歌、ラップ全てに置いて質をあげるために練習を重ねた。
ガッチガチのまま舞台裏に行って前の出演者のダンスを眺める。
僕らの初の音楽番組は大成功を収め、その日の視聴率は普段の視聴率を10%をも上回った。
そして僕達は次のカムバの準備に取り掛かろうとしている。
ミュージックビデオのコンセプトは青春。1人の女の子に14人が恋をすという内容。
今日がその撮影1日目であり、女性役の方との初対面。
スタッフさんと一緒にスタジオにやってきた女性はやる気の満ちた挨拶をした。
小さくガッツポーズをして気合を入れる。
何年も一緒にいるからといって見られて恥ずかしいものがないわけではない。























編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!