ウパパロン side
俺は悩んでいる。
図星☆
あの超ツンデレなLatte(略してツンデラテ)さんに告白する勇気が出ない
どうせ断られて煽られるに違いない
自分はこんなにLatteさんのことを思ってるのに、Latteさんは自分をなんとも思っていないだろう。
iemonさんはいいなぁ、めめさんに告白して付き合えたんだから。
Latteさんは、俺の幼馴染だ。俺の記憶にはいつもLatteさんがいて、よく喧嘩してたな。喧嘩をしても俺の隣を離れず、遊んだり仲良くしてくれたLatteさんにいつのまにか惹かれてたんだろうな。
よくゲームに誘ってくれた。もともと人見知りで友達が居なかったけど、Latteさんはそんな俺にいつも構ってくれてた。
俺がめめ村に入りたいと思ったきっかけもLatteさんが声をかけてくれたからだ。たくさんの応募コメントがある中、俺とLatteさんどっちも入ることになった時はツンデレなLatteさんも俺と一緒に喜んでたな。
煽り合いをしたり、よく喧嘩もしたけど、俺はLatteさんのことを嫌いになれず、逆にどんどん惹かれていった。Latteさんは何にも思ってないだろうけど。
でも、そんな俺の片想い生活はもう終わりだ。Latteさんにちゃんと思いを伝えて、この恋は終わりにする。
もともと、Latteさんには好きな人がいるらしい。だから、モテモテで中学の頃たくさん告白されてたにも関わらず断ってきてたのだ。Latteさんが好きな人はどうせそいつもLatteさんのことが好きなのだから、俺よりかはそいつの方がお似合いだ。
LINEにて
前はこんなことも容易に言えたのに、今では緊張するな。
すぐ返信が来る。Latteさんらしいな。
久しぶりに会う彼女は、とても可愛かった。同じ高校ではあるけれど、クラスや部活が違うので滅多に会えない。
言いたいこと…なんだろう。見当もつかない。
とても気になる。心臓がバクバクしてる。
すると、Latteさんは顔を赤くし、躊躇いながらも言った。
小さい声だったが、その言葉ははっきりと俺の耳に残った。
反射的にそう答えていた。普段はツンデレでお礼もまともに言っていないのに、今この瞬間だけは素直な気持ちを伝えている。
ああ、俺は
そう声に出ていた。
そう言いながら、彼女は俺に抱きついてくる。ずっと前から変わらない、小柄な体型。少しだけ低くなった綺麗な声。その全てに俺は包まれている。こんな幸せな時間が、今まであっただろうか。
近くなった彼女の唇に、そっとキスをした。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。