剣持の呼び出しにより 事務所には 葛葉、叶、姫、加賀美、不破、甲斐田を含む ライバーやスタッフができる限り招集されていた。
剣持の一言に 大半のライバーの顔が曇り、スタッフも数人気まずそうに目を伏せた
剣持は少し不慣れな仕草でプロジェクターで映像を流す
映し出されたのは あなたの下の名前と姫。
音声こそ あまり聞き取れないものの 映像を見ると 状況がよく分かった。
姫があなたの下の名前の目の前で 自分の髪の毛を引っ張り 髪型を崩した後 あたかもあなたの下の名前にやられたような素振りを見せてる姿。
剣持が姫に向けて冷ややかな視線を向けたあと ぐるりと部屋を見回す。
戸惑う素振りを見せる一同。
全員黙り込み、剣持が放つ静かな怒りに目を逸らす。
それを許さないと言うように剣持は続けた。
剣持はプロジェクターの電源を切り 更に追い詰めていく
ざわざわ、と困惑と姫への疑いの声が上がり始めた時。
口を開いたのは加賀美だった。
座った自分の膝の上で両手を強く握りしめたまま 加賀美は話す
綺麗な顔を歪めて 椅子から立ち上がる
剣持が一呼吸置いて 最悪の事実を告げる。
それは誰も、望みも予想もしなかったこと。
ひゅ、と加賀美の喉から音が鳴った
タチの悪い冗談だと、言って欲しかった。
立っていたライバーやスタッフが数人しゃがみこむ。
自分がした事の大きさを、もう二度と戻らないものの重みに押しつぶされるように。


















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。