テネブラエ寮の発表が終わると、拍手が鳴り響き、生徒は戻って行った。
剣城達が戻ると、発表を見ていた他6人からは賞賛の嵐だった。
テネブラエ生が元の位置に戻ると、次はアース寮の生徒たちが立ち上がり、ステージへ向かった。
先日斉藤が言っていた通り、
アース寮の発表は"紀元前3000年頃の古代エジプト"のパフォーマンスを披露した。
一度は絵で見たことがある風景を、まるでその場に居るかのような没入感を味わうことが出来た。
続いてイグニアス寮の発表は、主に中性代が基盤。
中でもジュラ紀や白亜紀といった、恐竜たちがまだ生きており楽しく暮らしているような情景を思い浮かべられ、軽快な音楽と共に火山や花火も披露した。
そして最後の発表、クラウドバースト寮。
水族館をイメージするように大広間を水の魔法で飾り付け、終始大広間は暗くてとても静かだった。
色がついた水で魚たちが作られ小さな魚から大きな魚など作り出し、水の花火も披露したが、水の花火は火薬の花火とは違い、散ったあとは小雨のように降ってくる。
けれど冷たくは無く、暖かい気がした。
発表が終わった頃には少し濡れていた制服も乾いていた。
全寮の発表が終わると、教師たちが講評用紙を持って前へ出た。
いよいよ、どこの寮が優勝かが決まる。
大きな拍手が鳴り響き、生徒も教師も微笑んでいた。
拍手が静まり、豊永がそう言うと生徒に緊張感が走った。
豊永がそう言うと、クラウドバースト寮の生徒たちは立ち上がり、抱き合いながら褒め称えあった。
他の寮生からも拍手は止まらず、本当に素晴らしかった、と大好評だった。
優勝には届かなかったが、その後の得点発表で、
1位 490 クラウドバースト
2位 480 イグニアス
3位 475 アース
3位 475 テネブラエ
惜しくも3位であり、まさかの同率は初めてのことだった。
音楽祭は無事に終わり、夕食の準備に取り掛かった。
寮生同士でパフォーマンスの感想を言い合いながら食事を楽しんだ。
いつのまにか就寝時間も近づいていたが、大広間にはいつもよりまだ多くの寮生が残っていた。











編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。