あなた
パンとか色々あるけど何がいい?
凪誠士郎
あなたのオススメは?
あなた
え、オススメ?!
あなた
んーどれだろ
あなた
このイチゴチョコドーナツとか?
凪誠士郎
じゃあそれ
あなた
私何にしよー
凪誠士郎
これは?
あなた
チョココロネ?
凪誠士郎
うん
凪誠士郎
前好きって言ってたから
あなた
結構前だよね?
あなた
まだ覚えててすごい
凪誠士郎
あなたの好きなもの
忘れるわけないじゃん
あなた
じゃあこれにする!
あなた
これだけでいい?
あなた
飲み物とかもいる?
凪誠士郎
あなたが飲むなら俺も飲む
あなた
じゃあ飲む
あなた
凪はレモンティーでしょ?
凪誠士郎
なんでわかったの
あなた
好きなの知ってるから
あなた
凪の好きなもの
忘れるわけないじゃん
あなた
仕返ししてやった
凪誠士郎
覚えてくれてんの、、やば
凪誠士郎
嬉しすぎて死ぬー
あなた
生きてくださーぃ
あなた
私カフェオレにしよーっと
あなた
このカフェオレ玲王君が好きなんだって
凪誠士郎
、、、そうなんだ
凪誠士郎
俺それ嫌い
あなた
そうなの?
あなた
美味しいのにー
あなた
他何かいる?
凪誠士郎
もういらない
あなた
じゃあレジ行こ
私達は買い物を済ませてコンビニを出た
あなた
どこで食べる?
凪誠士郎
学校の近くの公園とか?
あなた
あの公園か!
あなた
いいね、そうしよう
公園に着くと私達は木のベンチに座った
あなた
この公園二人で来たのいつぶりだろ?
凪誠士郎
小学生以来じゃない?
あなた
そっかあ
凪はそっとイチゴチョコドーナツと
レモンティーを取り出した
凪誠士郎
乾杯
あなた
うん、乾杯!
私はチョココロネとカフェオレを
取り出して乾杯を交わした
あなた
ん、久しぶりに食べたけど美味しー!
あまりの美味しさに顔が緩んでしまった
あなた
、、なに?
凪誠士郎
ニヤつくほど美味しいんだーって思っただけ
あなた
仕方無いじゃん、美味しいんだもん
凪誠士郎
俺にもちょうだい
あなた
え、、やだ
凪誠士郎
俺のも一口あげる
あなた
じゃあいいよ!
凪誠士郎
あなたイチゴチョコドーナツも好きだもんね
あなた
うん好き
凪誠士郎
チョココロネも?
あなた
好き
凪誠士郎
カフェオレも?
あなた
好き
凪誠士郎
俺のことも?
あなた
好き
あなた
あ、騙された!
凪誠士郎
好きなんだ
凪誠士郎
知ってる
あなた
いや、今のは間違えて言っただけで
凪は言い訳をする私の口に
イチゴチョコドーナツを突っ込んだ
あなた
むう?!
あなた
はへっへふほふふ!
凪誠士郎
言い訳いらない
あなた
ちょ、おっきい
凪誠士郎
これやば
あなた
なにが?
凪誠士郎
無自覚でこれはえろ、、
あなた
な、!!!
あなた
なに考えてんの変態ばか!
あなた
嫌い!!!!マジで殴るよ!?
凪誠士郎
あなたが変なこと言うから
あなた
言ってないし!
あなた
せっかくイチゴチョコドーナツ
美味しいなーって幸せな気分だったのに
凪誠士郎
もう一口あげるから許して?
あなた
え、ほんと?
あなた
一口くれるの?
凪誠士郎
あげる
あなた
なら許してあげる
凪誠士郎
あなた優しー
凪誠士郎
はいどーぞ
あなた
ん、ありがと
あなた
美味しー!
私達は朝ご飯を終えた
凪誠士郎
あのブランコよく乗ってたなー
あなた
二人乗りもしたよね!
あなた
どっちが高く漕げるか勝負したっけ
凪誠士郎
ブランコ漕いでるあなたの
横顔好きだった
凪誠士郎
髪がなびいててそこから
見える笑顔がすっごく可愛かった
凪誠士郎
ねえもう一回見たいからブランコ乗らない?
あなた
私も乗りたいと思ってたんだ!
私は凪の手を引いてブランコへと走った
いざ座ってみると少し小さい
小学生の頃は足が浮いていたはずなのに
あなた
凪乗れる?
凪誠士郎
だいぶキツイ
あなた
ホントだ
あなた
大きくなったんだね
凪誠士郎
あなたもね
凪誠士郎
俺から見たらちっさいけど
あなた
それは誰でもでしょ
私達はブランコを漕ぎ出した
頬を撫でる風が気持ちいい
凪誠士郎
うん、やっぱり好き
凪誠士郎
今も昔も変わってないや
あなた
そうかな?
凪の方を見るとフワフワとした
凪の髪が静かに揺れていた
あなた
確かに今も昔も変わってないかもね
大切な記憶の景色が目の前に広がっていた
遠くでチャイムの音が聞こえた
あなた
え、嘘?!
スマホの時計を見ると8:20だった
あなた
やばい、楽しくて時間忘れてた
凪誠士郎
遅刻確定だね
あなた
凪、走るよ!
凪誠士郎
うぇ、、めんどくさい
あなた
遅刻したら怒られちゃうから!
私は凪を引っ張りながら急いで走った
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第16話 Safe、、?
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。