あるCMを見ながらそう呟く
大きなお城に、光のイルミネーション。
それを取り囲むように、キャラクターたちが
歌って踊って …
そういえば、結婚してから1回も行ってないや
オッパとも、1回しか行ったことないし …
もう1回行きたいなぁ ~
そんなことを考えていれば、
隣からそんな声が聞えて、私は勢いよく頷いた .
・・・
数年ぶりに来た遊園地は変わってなくて、
なんだかほんわかとした気持ちになる .
オッパの手を引いて色々なアトラクションに
乗りながら、私は昔のことを思い出していた
・・・
現地集合ということで、その日私は約束の時間よりも
30分程早く駅で待っていた .
もうそろそろ来るかな、だなんて時計を見れば
ちょうど電車が到着したらしく、人が溢れてくる
その中にいるだろうと探していれば、
あまりの人混みに自分が流されてしまっていた
人の流れに逆らおうとするけれど、
上手く流れから抜け出せない .
せめて連絡とらなきゃと携帯をバックの中から
探っていれば、ぐっと体を引かれた。
腰に手を回して私を引き寄せた先輩に心底安心する。
その後は流れに沿いながら進むけれど、
何回かはぐれそうになった
私を見かねてか、先輩は私の手を
無言で握るとずんずんと前へ進んでいった .
無事園内へ入り、アトラクションを目の前にして
気持ちが高ぶる .
繋いだままの手を引きながら急かすように
先を進めば「 子供みたい 」だなんて言いつつも
文句は言わずに着いてきてくれた
たくさんのアトラクションに乗り、
写真を撮って楽しむ .
そして、お城の前に差し掛かったとき、
近くを歩いていた人に
写真を撮ってもらえるようにお願いした .
渡されたカメラには、お城をバックに
私と先輩が寄り添って写っている
写っている自分たちよりも、
後ろのお城を確認した私はほっと息をついた
私の言葉に反応した先輩が
カメラの画面へと目を向ける .
そんな先輩に答えるべく、
私は画面の上の方を指さした
いかにも興味ないです、みたいな返事を
するけれど、先輩の目は未だに
画面へと注がれている .
ほんとはこういうの興味あるのかな ?
そんなことを思って説明するけれど、
やっぱり興味なさそう .
じゃあ一体何をそんなに見てるのかと
画面を覗いた私は慌ててカメラを取り上げた
画面に写っているのはさっき撮った
写真ではなくて、卒業旅行に行ったときの
私と友達の写真 .
お泊まりということもあって
独特なテンションに飲み込まれていた
私は、何枚も変顔と呼ばれる顔を
撮りまくっていたのだった
ぷっ、と笑う先輩に顔が赤くなる
むっとして頬を膨らませば、ぐっと両頬を掴まれ、、
だなんて子供っぽく楽しそうに笑う先輩に
なんだか怒る気もなくなった

















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!