翌日。
翔くんと行くと遅刻ギリギリなってしまう。だから最近は学校に行くまでの道を覚えたので、とりで歩いている。
下駄箱で靴を履き替え、教室に向かう。
すると、後ろから
うん、ほんとに元気だね。
朝からそんなに声が出るなんて…
周りの人もびっくりしてこっちみてるよ。
そんなことを言ってくれる花耶は優しいなぁ。
そして何だか胸がポカポカする。
これが嬉しいなのかな?
花耶には申し訳ないけど私は感情が分からないから…。
でも、そんなことは言えない。けどいつか言えたらいいな。
花耶とはクラスが違うので花耶と別れて自分の教室に入る。
机に座り、カバンの中から教科書や、筆記用具を出しす。
やることが無くなり、少し退屈になってきた頃。昂汰さんが教室にやって来た。
どうやら私を探していたみたいだ。
翔くん、今日は休みなんだ…。
一緒にいるから言ってくれればいいのに。
そうこうしているうちにチャイムがなった。
昂汰くんは慌てて教室から出ていった。
クラスの皆も急いで自分の席に座る。
1限目、2限目、3限目...と過ぎてゆき、放課後。
今日はいつもより時間が過ぎるのが早い。
いつも通りだなぁと思ったのはお昼休みに花耶が来た時くらい。
翔くんが居ないだけでなのにこんなに時間が過ぎるのが早く感じる。
明日は元気になるといいなぁ。
家の扉を開き、
と言いながら部屋に入る。
今日は寝てるかもしれないので返事が返ってこないと思っていたけど返事が帰ってきて少し驚いた。
そう言って翔くんを持ち上げ、階段を上り部屋まで運ぶ。
翔くんの部屋に入り、ベットに寝かせる。
部屋から出ていこうとした時、私の目にあるものが飛び込んできた。
私の設計図だ。
パニックになり、地面に座り込む。そして恐る恐る翔くんの方をみると翔くんは顔を青くしていた。
私は胸が痛かった。
図書室で翔くんに助けてもらったときとは違う胸の痛み。
私は、この設計図が私じゃないと言って欲しかった。否定して欲しかった。
でも翔くんの表情は肯定している表情だった。私に見られてしまって焦っている表情だった。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。