あなた 視点
あれから三日程経ち、また学園長先生から招集された
「よくぞ集まってくれた」
「今日集まってもらったのは、今度の五、六年生合同任務について説明するためじゃ」
『……』
一体何をするのか、皆目見当もつかない
「今回、お主らに行ってもらう任務の内容は」
「とある城にある密書を三本盗み、学園へと持ち帰ってくることじゃ」
「作戦、聞き込みなどは自分達でする事」
わかったな。と言われ皆さんが返事をするのと同じく自分も返事をした
「そして、くれぐれも生きて帰ってくる様に」
そう学園長先生に言われ、私は背筋を伸ばした
「あなた、今日の夜私達の部屋に集まってくれるか」
昼食を食べていたら、立花仙蔵先輩からそう声を掛けられた
『はい!わかりました』
ありがとう、と言われ立ち去って行く先輩
「今の、任務の事か?」
三之助が不思議そうに聞いてくる
『多分そうだ』
「毎年この時期になると、五年生と六年生が合同任務をするのは知っていたけど、あなたがそのゲストに選ばれるなんて」
心配、とこぼす藤内
『はは、本当に』
乾いた笑いが口からもれた
夜、立花仙蔵先輩の部屋の戸を叩く
『三年い組、小倉あなたです』
「嗚呼、入ってくれ」
震える手で扉を開いた
「よく来てくれた」
そこに座ってくれと、言われた場所へ腰を下ろし
私は一旦、目を閉じた「あなた?どうした??」
『(あーーすきですね。五年生と六年生全員集合って感じか、六年生の前だからか少し遠慮気味の五年生かんわいい、六年生は全員オーラ纏い過ぎ。いつの間に念の修行してたんだよ)』
「どこか痛いのかい?」
善法寺伊作先輩の心配そうな声色を聞き、すぐさま目を開く
『すみません、なんでもないです』
心配そうにこちらをみる先輩方
とんでもないキチガイみたいになってない私?
マヂムリ
「…そうか」
何かあったら直ぐに言えよ、と優しく声を掛けてくれる食満留三郎先輩
「それで、本題に入るが」
そう潮江文次郎先輩が口にした瞬間、空気が張り詰めた
私の手に汗が滲む
『(私、ほんとに大丈夫なのか)』
ひとり泣きそうになるのをグッと堪え、次の言葉を待った
「先生の部屋で聞いた話によると、アズキマメマメ城の密書だという事がわかった」
『ン゛ツフ』
あ、アズキマメマメェ、、!?!!?wwwww
「あなた?!ッ大丈夫かい!」
『ヒッヒュ、ヒイツ』
しぬって何アズキマメマメ城て、和菓子クセえ名前だなおいwwwww
「ッ、これは……」
唐突なツボに抱えていた腹から頭を上げて、出てきた涙を拭う
『すッすみません!!!続けてもらって大丈夫です』
唐突に我に返った。今大切な会議の途中なんだぞ、なにわろてんねん
「謝らなくていい、何か事情があるのだろう」
『本当に申し訳ありません……ッン゛ふ』
あーーダメだーーー
だがしかし、仕方なくないアレは
もはや私を止められるものはどこにもいないぜ
「あなた、今日は部屋で休んでろ」
無理をして聞く話でもない。と優しく頭を撫でてくれる潮江文次郎先輩
『しかし皆さんが頑張っているのに、私だけ休むなんて』
「大丈夫だぞ!しっかり明日、あなたの部屋に行って私が説明してやる!!」
あ、だめだなんも伝わってねぇ
「何を言ってる小平太。説明するなら俺だろ」
今回のリーダーは俺だぞ。と抗議している潮江文次郎先輩
「細かい事は気にするな!((「細かくないわ!!」
「あんな野蛮な奴らは置いておいて、文次郎の言う通り今日は休め」
そう微笑みながら話しかけてくる立花仙蔵先輩
『………』
ここは、従う方が良いよ
でもな、推しに迷惑かけてそのまま寝る訳にも
いや、ここに居ることがもはや迷惑
まって泣く
『……また、迷惑を、、かけてしまった』
服を握りしめて、シワをつくりながらそう呟く
「ッ、、、」
『私……』
正直な話この絶対名シーンになりうるであろう場面を見逃したくないだけなのだ!!!いやなんという自分本位!!仕方ない、私はもとよりこういう性格だ!!
ただこれ以上ここに居ると私死ぬ気がするから、お言葉に甘えて部屋に帰ることにしました
『ううん、だめだよ』
よし、部屋戻ろーと
『先輩、今日はすみません。おやすみなさい』
ぺこりと頭を下げる
「まて、私も着いていく」
『え』
何故か鉢屋三郎先輩が、私に着いていくとか意味不明な事を言い出した
いや他の人が止めてくれ、、、ない?!!
「あなた送ったら、直ぐに戻って来ます」
「嗚呼、急がなくてもいいからな」
「はい」
いや急げよ、ただでさえ時間無くしてんだってのに
半分自分のせいだけど
「ほら、行くぞ」
そう言って、差し出された手をジッと見ながら私は、宇宙を背負った。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!