_回想_
あなたの闇を引き出す
暴れだしたあなたを俺らが完封して
そこで解決
紫霊が書いた雑な文は夕日に照らされた窓辺にいつまでも置かれたままだった
_あなたside_
ニクイニクイニクイニクイ
あいつらを救う?
あいつらの仲間?
ただ、あいつらを苦しめてただけじゃないか
周囲に飛び散っていた血が俺の元に集まり、自分の容姿を変えていくのがわかる
もう暗くなった画面に反射した俺は醜かった
歪んだ顔に、頭に生えた不格好な角。
そして血から出来たであろう翼。
誰がどう言おうとこれは鬼だ
もう俺は鬼なんだ、人間には戻れない
近くにあった短剣を持ち、師匠の剣を受け流す
キラからもらった短剣に血がべっとりとつく
………キラも俺を殺そうとしてるんだもんな
ならもうどうでも
モウナンデモイイヤ
ザシュッ
ザキのアキレス腱を裂き、空へと舞い上がる
師匠の投げた剣が翼に刺さり、片方の翼がもげる
痛い
痛い
なんで
自分の傷口よりも心がジクジクと痛む
やめろよ、とまれよ、
血まみれになって顔を苦痛の表情に変えるザキが視界にうつる
なぁ、そんな目でこっち見んなよキラ
飛べなくなった俺は地上へと落ちる
下にはスペカを俺に打ち込もうと構えてるルビーが
殺られる。
けど、
もうみんなを傷つけずに済むならこれで、
そんな時、声が聞こえた
作戦通り…?
それは、どこからだ?
…………………………俺と会ったときから?
俺を殺すために?
今までの日常は
嘘で固められた虚像だって言うのか?
俺から黒い手が無数に伸びる
それは全てを溶かし、大好きだった人達へ伸びていく
あいつらの言葉全部、おはようも、ありがとうも、あなたって呼ぶ声も
ようやく仲間ができて喜んでたのは俺だけだった
1人ぼっちじゃないって、これからもこいつらとって
そう思ってたのは俺だけだった
結局俺はずっと1人
ずっとずっとこの先も
もう…それでも…
いいか













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。