第7話

青春が 幕閉じる時期
172
2019/03/02 11:46
明実 陽 side


7月 24日

今日は 市総体だ



そして俺は3年だ
これに負ければ即引退




引退なんてしたくない



もっと長く部活をしていたい



県に行きたい
関東にも 全国にも
その目標をもって 部活をやってきた



結果は 63対 59
勝てた
県 決定だ



嬉しい 嬉しすぎる




7月31日
県総体
結果は 56対 57
1点差で負けた こうして俺の部活は
幕閉じた




俺のせいだ
俺が フリースローを外したから
負けたんだ


俺が落ち込んでたら 聞き慣れている声がした



『 落ち込むなって! また泣いてんの!?
泣き虫 陽~w 元気出せって!』


夏希だ
いつも夏希は慰めてくれる
応援に来てくれて

頼もしかった
でも今日は あいつも泣いていた


[何泣いてんだよ お前まで なんでお前まで]


『 なんかわかんないけど 泣きたくなった』




あいつの泣いてる理由 この時はわかんなかった

今はわかる気がする





夏希side


泣いてしまった

陽の前で
これで最後の応援かと思うと
高校の陽の部活の応援に行けないのかと思うと

涙が溢れてきた

陽には
わかんないと言ったけど



本当はわかってる

もうちょっとだけ そばで応援したかったんだと思う







もう少しだけ 慰めたかったんだな
陽のことを









もう少しだけ一緒にいたかった




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