シンが言ったあや……と言う少女を見ると
何故か頭痛が襲ってきた…が
すぐに収まった
そいつのその言葉を聞いて…俺は
…何いってんだこいつ…
っと思ったが何となく分かっていた
この…あや……と言う少女…
何でか凄く親近感があって…
近くに居ると…凄く落ち着く……
と考えていると幼馴染はまた話始めた
幼馴染は少女を横目に見ながら言った
その刹那、俺の頭の中に記憶がなだれ込んで来た
昔の…記憶……
あやと出会ったときの記憶………
何故あやを忘れてたしまったのかを………
俺達があやに出会ったのは10年前
その日は、空が厚い雲で覆われていた
夏もあいまってか蒸し暑かった
ボコッ
そう言う感じで俺達はいつもどおり他愛も無い会話をしていた
その時は会社やら学校やらが関係しているのであろうが
居る場所も相まって人っ子一人居なかった
その時の俺はまだ原因が分からない自分の呪いのようなものに気づいていなく
ただただ周りが死んでいくので少しグレていて
学校をサボりがちになっていた
そして何故かそれについてくる幼馴染
そう俺が言いかけたときだった
頭部に物凄い衝撃が走った
ゴン!
バタ…
話を戻そう
今俺は謎の女の子に下敷きにされている
多分上から落ちてきたのかだろう
こいつ…今“死ねなかった”って言わなかったか?
もう一度言おう………
今俺は謎の女の子に下敷きにされているのである
ササッ
起き上がり少女を見てみる
きれいな金髪をしていて…年は俺たちと同じくらいだろう
あやは黙ってしまった
言うか言わないかは個人の自由だから俺たちが言うのを強制することはできない
だけど………あやに………何かあったのなら知りたい
初対面のはずなのに…………何故かそう思ってしまった
そう言うとあやは語り始めた
何があったのかを
あやside
私は周りの人に恵まれていた
家族や相棒
友達や先生から
だけどみんな何かしら秀でている事があった
だけど自分はなにもできなかった
いわゆる無個性と言うやつで
私の親はそれを許さなかった
友達が何かしらの賞を取ったなら
それを私も取らなくてはいけなかった
“取れなかった”は許されなかった
だけど周りが何も取れなくて
私が凄い賞を取ったとき
親はありえないくらい、私を褒めた
この事を私は何もおかしいだとは思わなかった
だけどある日、親にあることを言われた
限界を感じた
どうしてここまで完璧な人間を求められるのか
怒り
嫉妬
憎しみ
恨み
望み
何もかもがぐちゃぐちゃに混ざりあって
親も
友達も
相棒も
親友も
先生も
誰もかも
全員、殺した
その後に殺してしまったと言う
何とも言えない罪悪感が私を襲った
死のうとした
私はビルから身を投げた
地上20階
誰でも楽に逝ける高さだ
だんだんと地面が迫ってきて
“死ぬんだな”と改めて感じた
そしてもうすぐ地面だと言うところくらいで
目を瞑った
ゴン
その時誰かの悲鳴に近いような声が聞こえた
私が目を開くと同年代くらいの男の子を下敷きにしていた
私は………死ねなかった………
どこかホッとした
こいつは…あやは、ずっと我慢して
そんでその出来事で切れちゃったんだろう
俺とはまた違う………辛い過去……
ボコッ
ボコッ
そうして俺達はあやと出会った
そして冬の終わり頃
シンが引っ越した
そして俺とあやは3年生に上がり
俺の祖父母が死んで
俺が自分の呪いに自覚した
それからちょうど4年後
俺とあやが出会って“5年”…
俺達が中学に上がった頃
もうあやは俺にとってシンと同等位には大事な…
かけがえの無い存在になっていた
あやが居てくれたおかげもあり
俺は祖父母の死から立ち直ることができたのだ
その時の俺はあやに依存していた…
あやさえ居てくれれば
その時の俺は何でも良かった……
俺のその時唯一の心の拠り所だった…
なのに…
あやは居眠り運転のトラックに轢かれて…
死んだ
死んでしまった…
公園の前の横断歩道で
引かれそうになっていた俺を
あやが突き飛ばし…かばって………
あやは頭からありえないくらいの血を出していた
その時の俺でも分かる
こんなに血を出したら人は…
死ぬ
だが俺は必死に声を体を揺さぶり
声をかけ続けていた
だがあやは目覚めなかった
死んだ…
そう勝手に思った
脈も測ろうともせずに
その頃の俺は少し希望を見出していた
もしかしたらあやなら死なないんじゃないかって
死なずに…置いて行かずに…俺のそばに居てくれるんじゃないかって…
そんな…希望を…
そして
俺はあやを殺してしまったと言う罪悪感
何もできなかったと言う劣等感
大事な人を失ってしまった…
心の拠り所だった人を殺してしまったと言う
何とも言えない思いから
壊れてしまった
壊れて
狂って
自分じゃ同仕様もなくなって…
自分で自分の記憶に蓋をした
“あや”と言う人物を思い出さぬように
そして現在
トアside
そっか…
俺…
だからあのときも…あんな事思っちゃったのか
そして俺はシンに話した
全部を…
そう…俺は今だ眠り続ける少女…俺の大事な存在…
あやが生きていた事に
心から…心から喜んだのであった












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。