終礼が終わった後、
先生がクラスの女の子達に囲まれているのを横目に準備室に向かった
ドアを開けるとまだまだむしっと暑く汗が出てきそうなくらい
椅子をひとつ出して座って先生を待つ
五分くらい経った時、走る音が聞こえて勢いよく開くドア
驚いてその方向を見ると肩で息をする先生
私のために走ってきてくれたんだ…
そう考えるだけで胸がキュンと熱くなった
私の前に向かい合って座る先生
当たり前のようにさっと両手を握ってくれる
優しく抱きしめられてトントンとあやす様に背中を撫でてくれる
抱きしめられたままだから先生がどんな顔をしてるか分からないけど
同じく私の顔も見えないのをいいことに普段は言えない事…
背中に回っていた手が今度は後頭部に回って
先生の目が私を捕らえた
優しく口付けられると
言葉ではなくても愛が真っすぐ伝わってくるような気がした
私の頭を撫でながら微笑む先生にまた胸がキュンと熱くなった
返事を待つことなくもう一度触れた唇
恥ずかしくて俯く私の耳元で
低くて優しい声が響くからゾクッと体が震えた
後ろからガバッと抱き着かれて首元に顔を埋めた先生
今日の先生はいつもよりも積極的で
少し余裕がないみたいだった
首筋に先生の息がかかってくすぐったい
突然ドアが開いてクラスメイトが何人か入ってきた
ギリギリの所で先生をはがして私は机の下に隠れた
見られてたらどうなってただろう
クラスメイト達が呑気に先生と話している間
私は気が気じゃなくて冷汗が出そうだった
少しすると満足そうに帰っていった
そう言いながら頭をポンポンと撫でて
ほんとに帰りなと私を送り出してくれた
私の方こそ先生に会いたくて触れてほしくてたまらないみたいだ













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。