志摩が 皿を 下げてから
どれぐらい 経っただろう。
張り詰めた 神経のせいか 時間の感覚が
酷く 曖昧に なっている。
コンコン 、と 昨夜から 何度も 聞いた
ノックの音がした 。
しかし 、明らかに さっきまでの 2人とは
リズムが 違った 。
どこか 遠慮がちで 硬い 。
ドアの向こうから したのは さっき 起きた時に
聞いたのと 同じ声だった 。
私が 返事を しないでいると 、
気まずそうに 言葉が 続けられた 。
スマホ 、という言葉に 私は ベッドから
重い体を 起こした 。
GPS .... 。
やはり どこまでも
私を 外に出す気は ないらしい 。
淡々と 、でも どこか 申し訳 無さそうに
続けられる 。
ゲーム 。
この状況で 私が ゲームをして 遊ぶとでも
思っているのだろうか 。
それを最後に 足音が 遠ざかっていく 。
ゆっくりと ドアに近づき 、
数センチ 隙間を 作る 。
床には 無機質な箱に 入った 黒のシンプルな
スマホが ぽつんと 置かれていた 。
すぐにとって 部屋に入ると
手に取って 画面をつける 。
色々と いじってみたが 、Googleで 検索を
することさえ できないようで 、
本当に ただの 通話機能が ついた板だ 。
私はそれを ベッドに 放り投げ 、
また 暗い 部屋の 隅に 背を向けた 。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。