第3話

変わらない気持ちを伝えてくれたから。
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2020/03/23 21:02
ななもり。
ななもり。
着いた……!






俺は、今年も変わらない



空一面を埋め尽くす星空と



この季節ならではの夏草の匂いを感じる



約束の駅のホームへと降り立った。





ななもり。
ななもり。
スーーーーーーッ。






俺は微かに香る夏草の匂いを



胸いっぱいに吸い込み、



君の元へと小走りで向かう。



改札から少しだけ見える待合室には



君らしき人の姿が見えたような気がした。



その姿を見て俺は、



急いで待合室へと向かった。



待合室の扉の前まで行くとそこには、



俺の姿を見て、



はにかんだ笑顔で涙を零す君の姿があった。





⋆⑅夢主さん⑅⋆
⋆⑅夢主さん⑅⋆
なーくん……!





君が俺の名前を呼んでくれた瞬間



今まで胸に秘めていた気持ちが全部全部



溢れ出した。


気づくと俺は、涙を零し微笑む君を



抱きしめていた。



話したい事は山ほどあるはずなのに、



君に触れた瞬間飛んでいったんだ。



言葉は要らない。



高鳴る鼓動が変わらない気持ちを



伝えてくれたから。

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