自分にしか出せない自分らしさを。
そう言ってくれたのは、
さとみ。
あれから数日が経っただろうか。
結局1度も会えてはいない。
連絡は、すとぷりメンバーとのグルラで少しだけ。
最近は、彼のあの言葉のおかげもあって、
仕事は前よりこなせるようになった。
自身も着いてきた。
けど、
あのモヤモヤは消えなくて、
ずっと心の隅に残っている。
わかってる、さとみが私に
振り向いてはくれないことくらい。
だから、別に好きになってもらいたいとか
そういう訳じゃない。
だけど、あいつのちょっとやそっとの行動が
いちいち私を期待させる。
なんでかな、私ってこんなに
恋愛に敏感だったっけ。
でも、期待させるだけだ、勘違いはしていない。
だから私は想いを伝えない。
伝えて好きでいれなくなるくらいなら、
さとみに別の彼女ができるまででも、
好きでいたいって思う。
だから、私が想いを伝えるのは
もう少し先の話。
そんなことを長々と考えながら、
気づけば事務所に到着していた。
今日は軽い打ち合わせだけだから、
1時間もかからないうちに終わる。
そう思いながら、なんとなくで、
会議室前の鏡を見た。
ない…
さとみから貰ったネックレスが…
カバンを持つことすら忘れて、
走って事務所を出て、そして
来た道を戻るように探した。
落としたのに気づかなかったのは、
きっとあのことばかり考えいたからだ…
ほんと、何やってんだろう
せっかく貰ったものなのに…
ここは公園前の歩道
しゃがみながら探そうとする。
誰かに呼ばれた気がした。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。