乗る前から分かってはいたけど 、
勢いは凄いし 、急降下するし 、逆さになるしで
キツすぎた 。
もう二度と乗りたくない 。
ただ ... ぐさおさんは 、
" 今までのぐさおさん " と同じ様な笑顔を浮かべた 。
正直 、今までは無理矢理笑っている様に
見えていたから 、安心した 。
最後の時間くらい 、心の底から楽しんで欲しいからね 。
そう声を上げるぐさおさんは 、
いつもより何処か輝いて見えた 。
.. なんでなんだろ 。
ま ... そんな事よりも 、
楽しむ事の方が大事だよね 。
そう思い 、ぐさおさんが指さす場所を見た 。
... そこには 、" 絶叫系 " です 、
と言わんばかりのアトラクションがあった 。
ぐさおさん ... 好きなのは分かるけど
俺のことも少しは考えてくれない ?
俺 、こういうの苦手だってば 。
こういう系のアトラクション特有の 、
心臓が浮く ? 感じの感覚が苦手なんだって 。
こんなの 、乗った瞬間から降りる瞬間まで
その感覚と共同体になる奴でしょ 。
俺のなけなしの意見は ...
... 勿論 、受け入れて貰えなかった 。
そうだよね 、知ってたよ 。
というか 、こういう時が一番いきいきしてるの何なの ??
別に 、楽しそうだから良いけど !!
俺がこんな事してあげるの 、
貴女だけですからね !!
感謝して欲しいよ .. !!
そう言った瞬間 、
ぐさおさんの顔は輝かしいものになった 。
そんなに乗って欲しかったんだ ..
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。