ショッピングモールに着いてすぐ、3人と別れて本屋さんに向かった。
新刊コーナーで足を止めて、気になったものを手に取る。
その本を買おうか迷っていると、とんとんと肩を叩かれた。
ビックリして振り向くと、
お兄ちゃんとお友達の虎太郎さんだった。
少し安堵して、力が抜ける。
私の手元を見て、虎太郎さんが言う。
この2人が本屋さんに来るなんて参考書買うぐらいだろうなとか思いつつ、訊く。
普段ゲームばかりしている2人のことだから、本なんて買うわけない。
予想通りの返答に、思わず苦笑してしまった。
そんな私の様子を見て、反論されるけど事実だ。
しびれを切らした?お兄ちゃんが、口を開いた。
相変わらずの仏頂面に、虎太郎さんも私も苦笑いしながら動き出す。
以前と変わらず仲良しな2人に、笑みがこぼれた。
そんな私のところに、
佐々木くんが来てくれた。
人見知りな小川くんだから、きっと初対面のお兄ちゃんと虎太郎さんを見て少し警戒しているのだろう。
それなのに声をかけてくれたことに少し驚いたけれど、小川くんが安心するように微笑むと、小川くんも安心したようにぎこちない笑みを浮かべてくれた。
お兄ちゃんから不機嫌そうなオーラを感じたけれど、後ろ髪を引かれる思いで小川くんとその場を離れた。
***
何か考え始めてしまった小川くんに少し心配をしながら、まなかと佐々木くんの元へ向かった。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。