しばらく休憩を挟んだ後、チーム戦に突入。
まず、ペアを組む所からではあるんだけど、一体誰とチームになるのやら。
そんなことを考えながらくじを引くと…
シェアハウスの中でも最強と呼ばれているシャークんがペアになった。
わりと、いや、めちゃくちゃ心強い。
ただ、今回1番心強いメンバーってのははるさめとかれーりんとかそこら辺なんだけど。
なお、他のメンバーはと言うと…
えむ&きんときのそんな見たこと無いペア、
宇治&きりやんのまぁ、依頼じゃ割とよくあるペア、
はるさめ&Nakamuとかいう割と珍しいペア、
れーりん&Broooockのたまに見るペア、
Roki&スマイルの今まで見たこと無いペア、
と、いった感じか。
とりあえず…えむときんときのペアはきんときにさえ警戒してれば良さそう、宇治ときりやん…この2人は割と体力があるからスタミナ切れで倒すのは難しそう、はるさめとNakamu、この2人はどちらにも最大限警戒する必要有り、れーりんとBroooock、彼らに関してはれーりんに警戒する必要がありそう、Rokiとスマイル…2人は謎だ。ただ、体力面で言えば1番少ないと見て良さそう…って感じかな。
長考していると、シャークんから話しかけられた。
「誰から狙う」
そう言われると難しい。体力とかそういうのを考えると真っ先に1番体力の無いえむを狙うペアが多そうだから、そこは激戦区になると予想、それに、相方がきんときになるときんときから反撃を喰らう可能性もある。
かといってはるさめとかれーりんとかの要警戒人物を真っ先に狙いに行くとなるとリスキーすぎるし、戦闘能力が未知数なスマイルとRokiのペアに無闇に突っ込んで行くのも難しそうだ。
そうすると俺らが狙うべき相手は……
そして、ペア戦がスタートした。
とりあえず、2人が隠れられるような大きさの氷の壁を作って、雪玉を作る。
ある程度雪玉が完成したら、真っ先にBroooockに目掛けて雪玉を投げた。
慌てて避ける様子を見ながら、雪玉に薄い膜のように氷を張ってホーミングする雪玉を作って、相手の動きが鈍くなって来たタイミングを狙って例の雪玉を投げた。
え、ま?
どうやら俺の予想は外れていたらしく、全員れーりんの動きを警戒して真っ先にそっちを潰す作戦に出ていたらしい。
確かにれーりんは異能もあって1番警戒すべき相手だが。
よし、実行するか。と思って顔を上げたら宇治と目がバッチリ合った。
俺はそこで脱落を覚悟したが、一向に雪玉は飛んでこない。
どうやら、先にシャークんが宇治に雪玉を当てていたらしい。
ナイスとしか言いようが無い。
そこからおよそ20分が経った頃…。
俺らはそのままずっとペアで一緒に残り続けて、残りはきんときとRokiの2人、こっちと同じ数になっていた。
いや、まさかRokiが最後まで残り続けてるって凄くね!?
そう思っていると、顔面に雪玉が。
俺から見て何があったのかはわからないけど、急にRokiからの圧が凄くなったのはわかった。
ただ、チラリと見えた彼の目はふわふわとした優しい雰囲気の青色の目じゃ無くて色とは裏腹に凍てつくような冷たささえ感じられる赤い目をしていた。
何なんだ?あの目は。
そして、俺の相方はと言うと彼の目に怯まず見事にRoki、そしてきんときの2人に雪玉をぶつけて脱落させた。
俺らのチームの優勝だ。
ただ…素直に喜んで良いのやら。
雪合戦という名の第乱闘開始からおよそ2時間。
雪合戦は既に終わっていて、今は打って変わってゆるゆるとした雰囲気が流れていた。
なんで、雪が降った日って、何でこんなにもはしゃげるんだろう。
不思議。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。